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2013/03/15

チベットモリオン(黒竜江省産)


チベットモリオン
Quartz var. Morion
Heilongjiang, Daxing'anling Prefecture, China



かねてから、チベットモリオンは実在するのかという疑問があった。
高波動満載のヒーリングストーンが多数発見されているといわれるチベット。
古くから旅人を魅了してやまなかった伝説の地、シャングリラからも、モリオン(黒水晶)が大量に発見されているという。
聖地チベットから産出する神秘のパワーあふれる黒水晶・モリオン。
そんな都合のいい話がこの世にあるだろうか。

以前アンデシンの記事にて、中国で産地の捏造が日常的に行われているおそれがあることを記した(注:チベットアンデシンについてはこちらの記事にて)。
未知の産地をとらえた写真がネット上に流れる時、善からぬ思惑が入り混じることがある。
パワーストーンの売り上げアップのために、採掘現場と称して撮影にモデルを起用し、チベットの神秘を演出してしまったという残念な例が実際にある。
今回は、人気のチベットモリオンの存在の如何について、大胆にも考察していきたい。

きっかけはチベット産レッドアンデシン。
採掘現場の写真をネット上でたまたま見かけ、違和感を感じた。
鉱山内の一箇所に、不自然なほどに宝石質の赤い結晶が、まとまった状態で詰め込んである。
選別作業において、選別を終えたアンデシンは見当たらない。
素人目にみても実際の採掘現場ではない。
その後、産地のねつ造が行われていたことが発覚した。
ひとつの疑問が生じる。
アンデシン同様、他所から産したモリオンをチベットにばら撒き、神秘性を高めた…としたら?

以前ウクライナ産モリオンにおいて、山東省でモリオン産出の確認がとれている旨、記した。
山東省産モリオンは長石を伴う一般的な黒水晶。
鉱物標本店で見かける、信頼性のあるモリオンは、もっぱら山東省産だ。
チベットモリオンはパワーストーン系のショップで見かけるのみ。

私は幸運である。
ある方のご厚意で、内モンゴル産モリオンの産地や原石の様子の写真を入手することができた。
産地の状況もみえてきた。
正確には、内モンゴル産ではなかった。
山東省産に匹敵する見事なモリオンが産出しているのは、内モンゴルに隣接の中国黒竜江省。

黒竜江省モリオンは、大きさといい産出量といい、見事としかいいようがない。
表面が白や緑の衣に覆われているのがその特徴と考えられる。
工事中に偶然見つかったとのこと。
ただ、多くは巨大な塊で産出するため、鉱物標本として扱えなかった模様。
そのため、ほとんどがビーズなどに加工されてしまったということだ。
市場を賑わせているチベットモリオンのブレスレット。
黒竜江省モリオンを加工して作られたものだったのだとしたら、実に残念なことになる。
いっぽう、現地の産状や詳細な産出場所については謎につつまれたまま。
資料にある鉱山の写真には、半ば砂漠のような荒野と、海か湖のようなものが見える。
産地の地名から調べても、はっきりした場所はわからない。

さて、まずは中国黒竜江省産の天然モリオンのサンプルを手に入れなければならない。
そんなものは市場には出回っていない。
おそらくはチベットモリオンにその名を変えて、ブレスレットなどの製品になって流出してしまっている。
まさかとは思うが、中には "人工的につくられた" モリオンも含まれているかもしれない。
モリオン(黒水晶)は、水晶に放射能をあて、原子炉で人工的に作り出すことが可能である。

中国黒竜江省モリオンの特徴である、白やグリーンの衣をまとった大きさのある黒水晶。
チベットモリオンとして流出している石をあたれば、見つかるかもしれない。
そんなことを考えていたある日、私は中国黒竜江省産とみられる天然モリオンを格安で発見した。

昨年の池袋ショーにてお世話になったブース。
お隣のブースに黒いブツが並んでいる。
チベットモリオンの看板が出ている。
お店の方には、チベット産ではなくモンゴル産のモリオンを探している旨、告げた。
「混ざってます」とのお返事だった。
いや、混ざってなんかいないはずだ。
すべて中国黒竜江省産のモリオンであると、私は想定した。
というのも、池袋ショーで購入した写真のチベットモリオンは、見事な白や緑の衣をまとっており、中国黒竜江省産モリオンの特徴に酷似しているのである。
数年前から人気商品として定番化しているチベットモリオン。
これが偽物だったら大変なことになる。

日本人からすれば、チベットとモンゴルはだいたい同じ場所。
だが実際のところ、モンゴルとチベットには、相当の距離がある(→地図/イエローの部分がモンゴル産モリオンの産地付近か)。
日本列島が3つほど入ってしまうくらい離れた産地の鉱物が同じものとはいえない。
内モンゴル付近から素晴らしいクオリティの稀産鉱物が産したことは、専門家によって多数報告されている。
しかしながら、現地に外国人が入る機会は少ない。

以上の考察の結果、チベットモリオンは、残念ながら産地偽造品であったと断定する。
チベットモリオンと呼ばれ日本中のファンを虜にした神聖なビーズのほとんどは、中国黒竜江省産。
産地偽造の発覚は、販売者にとっては大問題。
だが、消費者も真実を知る必要がある。

気になるのは中国の放射能汚染とチベットモリオンの関係性である(→詳細はチェルノブイリと黒水晶にて)。
チベットモリオンの産地は赤と青で示した(→地図)。
イエローで示したのがチベットモリオンが産出したとみられる場所。
中国北端、モンゴル自治区境界及びロシアとの国境付近にあたるということだが、正確な位置はわからなかった。
現地は肥沃な土地を有し農作物の産地として知られているという。
しかしながら、場所がよくない。
中国にとって最も "不要な地域" にあたるのは一目瞭然。
核実験が行われた可能性がある。
仮に核汚染で半人工的に "処理" されたモリオンがこの世に存在するとしたら、うわさになったチェルノブイリのあるウクライナではなく、中国なのではないか、と私は推測する。

参考までに、写真の標本と一緒に購入したチベットモリオンのポイント(→画像)を例に挙げる。
放射線処理を施され黒くなった、有名なアーカンソー産の人工モリオン同様、色ムラが著しい。

中国から大量の天然モリオンが発見される以前は、放射能で人工処理したモリオンが主流であった。
一般に人工処理の如何は、白い色ムラの有無、根元付近に透明部分が残っているかどうかで見分けることができるといわれる。
標本を裏返すと、根元部分に無色透明の結晶が見えるのは、この標本及び上記リンクの画像にある通り。

中国の核汚染を持ち出すのは安直かつ危険と承知している。
ただ、内モンゴルが放射能で汚染されているのは事実。
聖なる土地のはずのチベットについても、核汚染は著しい。
四川省大地震では核施設が爆発し、多くの即死者が出たと聞いている。
意外に知られていないが、中国は日本以上の地震大国である。
チベットモリオンと最初に耳にしたとき、チベットにおける深刻な放射能汚染由来のモリオンを疑った。
しかしながら、より汚染の深刻なモンゴル付近から不自然なモリオンが産出し、誤ってチベットモリオンとして流通した、というのが現実のようだ。

以前から、チベットモリオンを好きになれなかった。
山東省産モリオンは手持ちがあるが、チベットモリオンは持っていない。
モンゴル産(黒竜江省産)も気味が悪いので倉庫には置かないようにしている。
チベットモリオンのパワーを信じて購入された方には、残念な内容になってしまった。
少なくとも、放射能の影響で黒くなった天然黒水晶に間違いないこと、記させていただく。
真実は石のみぞ知るということになろう。



右は裏面の拡大写真。
ところどころに透明水晶が見えるのは人工照射モリオンの特徴。
この黒さは原子炉で短期間に黒く加工されたとは考えにくい。
左は緑の衣をまとった堂々たる正面写真で、チベットモリオンに顕著。


約150g

2013/02/19

【豆知識】ダイヤモンドの選び方


ダイヤモンドを賢く選ぶには
How To Choose The Best Diamond



大好きなパワーストーンは?と聞かれたら、私はダイヤモンドと答えます。
古くから世界中で愛されてきたダイヤモンド。
パワーストーンとしては一般的ではありません。
なぜでしょうか。
そう聞かれたら
多くの人は次のように答えるかもしれません。

高いから。
興味がないから。
贅沢品だから。
似合わないから。
なにか恐ろしい感じがするから。

いずれも、ダイヤモンドそのものに興味を持つことそのものを避けておられる気がします。
興味を持って、調べて、よく見る習慣をつけていると、

実は、ダイヤモンドは500円くらいで購入できます。
必ずしも贅沢品というわけではないんです。
ダイヤモンドが贅沢品かどうかについては、私には判断しかねるところです。
写真のダイヤモンドはプラチナで三万円台ですから、パワーストーンのブレスのほうがかえって高いこともありそうです。

恐ろしい感じがする。

ある方から伺った言葉です。
実はこれ、うさこふも感じておりました。
昔々、五千円程度のチビダイヤの入ったペンダントを買ったんです。
どうも気分が悪い。
苦しい。
嫌な予感がする。
翌日には近所の神社に埋めにいきました。
パワーストーンなんて、まだ知らなかった頃ですが、本能的に神社に向かったのを覚えています。
いわくつきのダイヤを買ってしまったのかというと、おそらくそうではありません。
ただ、ダイヤモンドが恐くて買えずにいるという方はこうした体験をされたかもしれませんね。
さっそく考察してみましょう。

恐いダイヤモンドといえば、ホープ・ダイヤモンド。
インドから発見された青いダイヤで、その後持ち主が次々と悲惨な死を遂げたために、呪われたダイヤモンドとして有名になりました。
それから、ブラッディ・ダイヤモンド。
貧しい国では採掘されたダイヤモンドが戦争資金に変わっている。
戦争が血を思わせることからその名が付いたと聞いています。
こうしたいわくつきのダイヤモンドがブラックマーケットを通り、日本に入ってきている。
貧しい国々の人の悲しみや恐怖に共感し、良心からダイヤモンドを避けている方も多いかもしれません。
結論からいうと、呪われたダイヤモンドというのはある程度見分けられます。
そうです、安いものには訳があるんです。

冒頭のダイヤモンドが安かったのにも、訳があります。
では、みなさんはダイヤモンドを買うとしたら、何を基準にしますか?

1位:値段
2位:本物かどうか
3位:大きさ
4位:VVS2とか一般にいわれている基準をなんとなく
5位:いわれるがまま

※うさこふの脳内アンケート(修正あり)より

さて、値段ですが、これは重要です。
相場がある程度決まっているからです。
あまりにも高いのは問題ですが、あまりに安いものにも注意が必要です。
また、合計1ctと一粒1ctでは価値が全く異なりますから、合計のほうが安上がりです。
資産価値があるのは後者のみですね。

偽物を心配している方は多いかもしれません。
ダイヤモンドについては、古くから厳しい基準があり、鑑定書が付くのが一般的です。
鑑定書にある鑑定機関を見れば判断できますので、問題ありません。
わからなければ聞いてみましょう。
ただし、パワーストーンに鑑定書がついてきたら、詐欺を疑ってみたほうがよさそうです。
こんな手口が横行しています(→参考:ブラックマトリックスオパール)。

大きさです。
大きければ大きいほど良い、と思った人はさすがにいないと思います。
これが意外なポイントになるので、後ほどご説明します。

一般にいわれている基準というのは4Cのことです。
これは、ダイヤモンドの質を表す言葉です。
重要ですので、資料をあたってください。

参考:ダイヤモンドの鑑定書
http://www.nihongo.com/diamond/kantei/diamkans.htm

Cut(カット)Color(色)Clarity(質)Carat(カラット)、Cが4つで4Cです。
カラット(大きさ)とクラリティ(VVS1など)はわりと知られていますが、色とカットのほうも極めて重要です。
無色透明に近いダイヤモンドはD、不純物などで濁っていくに従って数値がup、遂にはZに至ります。
また、カットひとつで輝きが全く変わるといわれるのがダイヤモンドの世界。
高い技術は評価の対象になります。
ヨーロッパで職人たちが築き上げた技術を駆使し、美しいバランスを備えたカットを施され、ダイヤモンドの価値は決まるのです。
ハート&キューピッドと呼ばれるカットが最も高級品なんだそうです。
実は写真のダイヤモンド、カラーはD、カットも最高とされるハート&キューピッド。
実際の大きさより大きく見えるのは、輝きに優れているからです。
また、この上なく透明だというDの値は、ある目印になります。

このダイヤモンドが安い訳について説明します。
店員さんはよいことしか言いません。
パワーストーンと同じように、ある程度勉強して、後悔のないお買い物をしなければいけません。
安い理由はまず、小さいことです。
0.15ctしかありません。
しかし、カラーとカットが最高であるため、実際の大きさより大きく輝いて見えます。
ダイヤモンドは大きければ大きいほど不純物や欠損が目立ち、質は落ちます。
小さいほうが品質が良いものが多いというわけです。
大きさを追求すると、当然高額になりますから、ちょうどいいところで止めておくといいかもしれません。
最高級のダイヤモンドが1ctを越えると、桁が1、2桁変わるようです。
そして、このダイヤモンドが安かった第二の理由。
それは紫外線で蛍光するということです。

ブラックライトをあてると美しいブルーに輝きますから、レアストーンハンターにとっては嬉しいサプライズです。
蛍光性のあるダイヤモンドがきらわれるのは、太陽光で若干の色変化を起こすためです。
青に蛍光する場合は、ダイヤの輝きをより神秘的に見せることもあるのですが、黄色に蛍光する場合は失敗です。
石がくすんで見えるのです。
これは青ですから、私は折れました。
私が身につけているパワーストーンは、このダイヤモンドだけです。
このペンダントが来てから、不思議に良いことが続くんです。
以前購入し、神社に埋めたダイヤモンドとは何が違うのか…そんなことを考えていたある日のこと。

私はインターネットで見事なダイヤモンドを見かけました。
ある方の宝物ということだったのでお話を伺ってみると、どうもアヤシイ。
持つと幸せになれるダイヤモンドだとおっしゃいます。


そんなものは持ってみないとわかりません(現実)。

どうも、宝石カットの技術が世界一なんだそうです。
ある日本のカリスマが提唱した新技術だということですが、奇妙ですね。
中世から美しいダイヤモンドを極めるため、代々がんばってきたヨーロッパの宝石職人の技術に、たいしてキャリアもない日本人が勝てるというのは余程のことです。
宝石の世界でも名の知れた人物のはず。
しかし、聞いたことがありません。
ダイヤモンドの産地がしばしばわからなくなるのは、ヨーロッパで加工されているためなんです。
産地はアフリカだけではありません。
ロシアや中国からもダイヤモンドは産出しています。


さて、幸せになれるダイヤモンド。
大きさはなんと1ct超え。
価格は四十万程度とのこと。
内包物はみられませんから、かなりの質です。
おかしいですね。
安すぎるんです。

安いものにはわけがあります。
1ct超えで四十万は安すぎる。
問題は色です。

よくよく見ると色がくすんで見えます。
全体的に黄ばんでいるんです。
放射線処理で内包物を消し去ってしまった可能性があります。

参考:ためになる辛口宝石論
http://www.takara-kiho.co.jp/column/008.html

放射線処理という言葉はよく聞きますが、実際に何をどうするのか、意外に知らないものです。
原子炉にぶち込むそうです。
放射線処理というのは、いわば放射能で宝石を焼き殺してしてしまうことです。
ひときわ鮮やかな、青や赤、或いはブラックダイヤモンド。
現在入手できるこうした珍しい色目のダイヤモンドの大半は、放射線処理がなされています。
内包物を消し去って石のクオリティを上げ、たくさん売る必要があるんです。
どうも黄ばんでいると感じたら、放射線処理を疑ってみてください。
先ほどの幸せになれるダイヤモンドも、原子炉で被ばくしてしまった憐れな姿、ということになるのですね。

その方は原発事故を機にデモ活動に目覚め、熱心に原発廃止を訴えておられました。
よりによって被ばくダイヤをご自身の代わりにかかげるとは、皮肉なものです。
ご本人自慢のダイヤモンドは、原発がなければ作れません。
私が買ってすぐ埋めたダイヤモンドもおそらく放射線処理されていたのでしょう。
同じく放射能をあてて作られる人工モリオンで、気分が悪くなった時の感じに似ていたんです。
私だけではないようですから、本能的に危険を察知したということになるのかもしれません。
もし、気持ち悪いからダイヤモンドを避けていたという方は、質より色合いに注目してみてください。
もともとダイヤモンドは力の強い石です。
歴史がそれを物語っています。
放射能もまた、強いですから、不具合が起きてもおかしくありません。
放射線処理されていたかどうかは、素人の私には判断できません。
もし、被ばくダイヤを看板に、原発廃止を訴えようとされていたのだとしたら…
訳が気になります。

詳しいお話を伺いました。
どうも宝石を使った霊感商法の一種のようです。
「ダイヤモンドには全く興味がなかった」ような人をターゲットに、自社製品と低ランクのダイヤモンドを並べて買わせるという典型的な詐欺でした。
これまでにない素晴らしいカットがウリだといいますが、おかしいことは先ほど書きました。


ダイヤになど全く興味がなかった、というのがポイントです。


知識や比較対象など全くない状態ですから、このダイヤが最高だと信じ込んでしまいます。

カットだけが優れていても、石そのものが悪ければ、安く手に入ります。
放射線処理をすれば簡単、というわけですね。
ダイヤモンドだけに、安い買い物ではありません。

ルビーやサファイヤ、エメラルドなども人工処理を施して色合いを改善していきます。
放射線処理を行う宝石はダイヤモンドだけではありません。
パワーストーンの中にも紛れ込んでいます。
我々がいかに放射能に、原発に頼って生きてきたかということになります。
今や、あの騒ぎは忘れられてしまったかのようです。
世界は日本を恐れている。
被ばくダイヤがあやしく光輝きます。


宝石専門のみなさま、ツッコミをお待ちしております!

2012/12/12

Why does people want it suddenly?

He told me not to see People's Dark Side, but I done.



Hello, I am very glad to receive your message.
My hope I wish to tell you could have reached to you just same as mine, which might have crossed the border.
It is my pleasure if it could be by my poor English, but not by my heart.

Please excuse me to my delay reply.
Now I am in Tokyo to join the Tokyo mineral show as a seller.
It was finished yesterday and I am writing for you in the guesthouse.
I'm not a seller, but some dealers who read my blog had called me.
I had been too busy to check any mails at all.

In fact, Imori's Victoria Stone had not been given the valuation in Japan.
Everybody forgot that awesome jewelry.
I guess that's why most of them brought out to outside Japan.
I had known it for about 5 years, but almost Japanese didn't know it about this time last year.
It was so expensive for me.
I was longing for and never forgot it, and finally I could get it last year with your help.

Once, you told me about A's amazing bulk offer...was it one month ago?
In the Mineral Show, she came to me and gave her business card.
She said she grew fond of Victoria Stone recently - her great discovery.
After she got them for selling, she knew my Victoria Stone's blog article by her friends.
Why me, Why now?
I could not say her anything.
She said me it's nothing but business.

But her Vicrotia Stone is not sold out...because another seller had many stocks of Victoria Stone for best price.
That's an old man Mr.B who has been worked long time for Jewelry.
I found his booth in Tokyo Mineral Show through my friend.
Surprisely, he had Dr.Imori's originally ones.
I will write about another story of Victoria Stone.

There was only one who loved Victoria Stone in Japan.
He was gone 10 years ago.
Mr. B has taken over his stock, but it remained because Japanese doesn't like man-made Jewelry.
But this year, many customers visited B's shop and bought it.
When B was confused, his daughter told him about my blog.
In Japan, there was no articles on the web mentioned about Victoria Stone, without mine.
His daughter made brochure printing for her father, by referring to my blog article.

At first I visited his booth, he didn't greet me but said he knew about Usakoff - after I showed my staff pass.
I do not want to sell Victoria Stone but I purchased it for my blog readers.
B had been selling Victoria Stone for 10yen/1g.
I told him it would be so cheap.
It must be sold out soon...all wrong sellers coming soon!
I heard a rumor in this show, there would be two Japanese sellers who have Victoria Stone stock.
One was A and another was unknown - I thought as Chinese faker - but B was genuine seller who has no web shop.

On last day of the show, I visited B again.
He was selling Victoria Stone 100yen/1g, also for me...he has changed.
His wife showed me the copies mentioned about Victoria Stone.
It was different from her daughter's and I understood its meaning.
She said me "go out. you're outsider".

But Mr. B stopped her, and said me;
"you can take them as you want, I can share with you just for $50.00."
I selected 3 pieces and I could not hope for many because it's sure it was Imori's wish.

Before leaving his booth, he handed me a synthetic Emerald.
How amazing gift! - it was also Imori's work.
No one knows about it, only him.
It was specially awesome gift for me; however, it's sure it also disappeared from the Historical Records of Japan.

After I will take a picture of it to send you.
I think Dr. Imori had loved green color of Nephrite in memories of his son.
I found out him father's love again, also daughter's.

Once in the past - Victoria Stone had faded away in Japan.
Why does people come to want it suddenly?
It might be the warning from Imori in my dream "Hatsuyume".
I guess he appeared in my dream and told me not to see People's Dark Side, but I done.


2012/11/25

アイスエンジェル/見つかったアイスデビル


アイスエンジェル™
Ice Quartz
Madagascar



先日出会った謎のクリスタル、アイルデビル。
お世話になった方のご厚意でお借りしたにも関わらず、翌朝には消えてしまった(→なりゆきについてはこちら)。
必死になって探したのに、いっこうに見つからない。
大切なコレクションをお預かりした以上、弁償しなければならない。

問題はどこから入手するか。
渦中の人物からの購入品でないことは伺っていた。
アイスデビルの正規取扱店を自称するその人物は、どうも日本人かどうかすら疑わしく、会社の存在自体危うい。
詳しいことはここでは記すことができない。
かの人物の取り扱うヴィクトリアストーンアンダラクリスタルはすべて中国産もしくはオークションからの転売品であり、しばしば劇薬や産業廃棄物が混入しているという。
信じがたいことだが、その人物の扱う鉱物を私はこの目で見ている。
悪寒がして処分してしまっただけに、説得力がある。
飯盛博士のご遺族との親交についても嘘であったとみられる
そのような人物から得体の知れない化学物質を買うことができようか(※注)

そんな折、偶然卸先で見つけた透明水晶の塊。
マダガスカル産出のアイスクォーツとあるから、もしかしたら同じものかもしれない。
すぐに注文した。
アイスデビルをお借りしていた方からは、代わりにはなり得ないことは明白にも関わらず、ご快諾いただいた。
たった一度だけ見たアイスデビル。
はっきり覚えている。
果たして同じものなのか。

燃えつきかけながらも必死で取り組んだオークションが終わり、一息ついた頃だったか、その水晶は我が家にやってきた。
意外な誤算だった。
マダガスカル生まれというその水晶は実に清涼で、強く純粋な光を放っていた。
残念ながらアイスデビルとは別物(何人かの方にご意見を伺ったが、異なるとのご意見のみ)。
アイスデビルの第一印象が「硬い」のに対して、届けられた水晶は「やわらかい」質感を持つという点で全く異なる。
そこで私は名案を思い立った。
アイスデビルとの違いを明白にすべく、私が勝手に名前をつけてしまおう、と。

かくしてアイスエンジェルという新しい高波動クリスタルが、うさこふにより勝手に考案された。
アイスデビルに対抗すべく、数秒余りで閃いたとはいえ、我ながら良い名である(自画自賛)。
実際、アイスエンジェルという名のヒーリングストーンは、ありそうでなかった。
新世代のクリスタル、アイスエンジェル™が世に誕生した瞬間であった。

いっぽう、アイスデビルは一ヶ月近く経っても見つからなかった。
わるい印象は全く受けなかっただけに、私自身の問題と自分を責めた。
ただ、アイスエンジェルが来てからというもの、状況は目に見えて好転していった。
この未知のクリスタルが、悲しみや不安をひとつずつ消していくかのように思えた。
一刻も早くあの方にアイスエンジェルをお届けしようと思った。
一つ一つチェックし、最もクリアな石2つと、レインボーの見える石、以上の3つを選んで、梱包に取りかかった。
ふと、しばらく見ていなかった愛用のグレーのポーチが目に入った。
今にも転がりそうである。
慌てて救助し中身を取り出した。
絶句した。
あれほど探し回ったアイスデビルが出てきたのだ。
のちに、お守りとして持ち歩いていたはずのガーディアンストーン/ガーディアナイト(H&E社)が一緒に入っていたことに気づき、神妙な気持ちになった。

急がないとまた消えてしまうかもしれない。
ひとつをアイスデビルと入れ替えてすぐに発送した。
実は、不安だった。
あれほどクリアだったアイスデビルが、濁って見えたから。
石には魂が宿る。
目に見えない力についてはわからない。
だが、私がもしあの石を濁らせてしまったのだとしたら、私の心の濁りが原因だ。
あえて事前にご連絡せず、手紙をしたためて発送した。

それから十日余り。
今だご連絡がない。
事前にお伝えしなかった自分に問題があると感じ、メールを送ったところ、すぐにその方から変わらぬ元気なお返事が返ってきた。
お忙しかったとのこと、荷物のほうは無事に到着していると伺い、ホッとした。
ただ、不可解な点がある。
2日前に到着したばかりとのこと、十日前には送ったはずだから、もしかすると何らかのトラブルに巻き込まれたのかもしれない。
奇想天外な出来事が続きすぎて、もう慣れてしまった。
気になるのはアイスデビルの変化。
お返ししたさいの様子について、恐る恐る伺った。
意外なお返事をいただいた。
アイスデビルの奥から虹が見え、輝いているとのお話。
ダメージによるクラックをそう表現してくださったその方のご配慮には恐縮している。
こちらを出発したときには虹は無かったから、長旅がこたえたのだろう。
石の濁りについては、伺うタイミングを見失ってしまった。

人間なら誰しも夢を見る。
こんないいものを見つけたならば、もっと手に入れておこう、と。
もしアイスエンジェルが私に幸運を運んできてくれたのなら、追加で注文するべきではない。
タイミングに拠っては全く異なる石が届くのがロット買いのデメリット。
私はこの限られた石に感謝し、不思議な偶然を信じることにした。
アイスデビルとの比較用として、安易にお配りするのはやめるようと思った。
ロットでの購入だったが、量は思ったより少なく、無料でお配りすることはできない。
もし本当に必要としている方がおられたら、お譲りしたい。

推測になるが、アイスデビルは中国産水晶の加工後の欠片ではないだろうか。
加工される水晶はもっぱら、中国またはブラジル産水晶である。
欧米向けに加工されるブラジル産とは異なり、中国の水晶は独自のルートで日本に入ってくる。
中国産水晶は産出の多さに関わらず、極めて透明度が高い。
原価も安いうえ、日本であれば地理的にも有利。
加工された余りについても需要が見込めるのは、どう考えても日本だろう。
以上は推測である。
どうか事実とは受け止めないでいただきたい。
参考までに、日本までの国際郵便の送料が最も高い地域に、マダガスカル及びブラジルが分類される旨、記しておきたい。





注:悲しいことに、アイスデビル販売者の信じがたい噂はすべて事実でした。アンダラ等は絶対に直接触れてはいけません。ヴィクトリアストーンとされる染色品等も危険です。小さなお子様やペットの命を守ってください。アイスデビルは500円を超えない範囲でのご購入を強くお薦めします(詳細はこちら)。


35×27×14mm  計23.23g

2012/10/08

アイスデビル


キャッツアイ
Synthetic Cats Eye
産地/年代不明



アンティークの重厚感あふれるペンダント。
ムーンストーン・キャッツアイを模して、ヨーロッパで製作されたものと伺っている。
戦後すぐ、或いはそれ以前の作品ともみえる華やかで煌びやかなデザイン。
時代遅れの感はあるが、美しい。

キャッツアイといえば、人工キャッツアイの開発者である飯盛里安博士。
ヴィクトリアストーンという宝石を世に遺した偉大なる研究者である。
驚くべきことに、ヴィクトリアストーンと銘打って、廉価な赤いキャッツアイにこのブログの解説を添え、オークションで販売された人物が現れた(プライバシーの観点から、記事へのリンクは控える)。
ソースを明示してくださったおかげで、その事実がわかった。
心から感謝申し上げる。
ただ、偽物に自分の解説を使われては、悲しくてやりきれない。

今回は写真のペンダントではなく、ヴィクトリアストーンがきっかけでその存在を知ったばかりの、ある石の謎に迫ってみたい。

富を幸福と位置づけるアジア諸国においては、コンテンツの流用は半ば当然のこと。
中国の擬似ミッキーマウスに代表されるように、著作権に金銭が発生する以上、幸福の妨げになるような権利は避ける必要がある。
貧しい東南アジアの国々においては、事実上、著作権は存在しない。
それを経済的な貧しさとみるか、心の貧しさとみるかは、人それぞれだ。

表現の自由という権利も存在する。
権利のみを主張し義務を怠るのは、誤りとされている。
いっぽうで、両者が相容れない関係なのもまた、現実である。
著作権や肖像権、或いは人権を、自由や幸福追求の権利をもって否定する行為を、正義とみなす向きもある。
そんな世の中にあって、氏がソースを明示してくださったことについて、同じ日本人であることを誇りに思う。
ただ、私は納得していない。
その後、多くの方から貴重な情報やご感想をいただいた。
心ある方から、氏がどうも不審なビジネスに関わっておられるのではないか、というお話を伺った。
事実関係や今回の記事の如何について確認するため、ご本人には何度もお電話を試みた。
現在も連絡は取れずじまいゆえ、私なりに記させていただこうかと思う。

氷の悪魔と呼ばれる水晶があることはご存知であろうか。
欧米のヒーリングストーンを中心に集めておられる方にとっては初耳かもしれない。
氷の悪魔の化身、マダガスカル産アイスデビル。
恥ずかしながら、私自身初耳であって、手持ちはない。
欧米のクリスタルヒーラーを経由して入ってきたなら噂になってもよさそうなものだが、ごく一部で知られるのみだという。
ずいぶん前、マダガスカル産 "アイスクォーツ" という氷のように美しいローズクォーツが流通したが、アイスデビルの価格はその十倍以上。
ごく普通の透明水晶の塊が、軒並み一万円を越えている。
さらに奇妙なことに、このアイスデビル、先の人物が流通、普及に関わっているというのである。

キリスト教の影響下にある欧米で、倫理的にシリアスな意味合いを持つデビル(悪魔)。
善悪を厳しく二分するキリスト教的価値観において、神の対極をなす悪魔が神聖視されるとは、奇妙である。
魔女の名を与えられたウィッチズフィンガークォーツに関しては、クリスタルヒーリングにおける神秘主義的な観点から、高い支持を得ているものと聞く。
アイスデビルもその延長なのだろうか?

宗教的倫理観は、我々が思うほど曖昧なものではない。
私たちは欧米人を真似て「ゴッドブレスユー!」「オーマイゴット!」などと叫んだりする。
ここで用いられる「ゴッド」は神、つまりイエス・キリストのことを指している。
一般に、人に対して「ゴッド」という表現は使わない。
マダガスカルにキリスト教徒が存在し、アイスデビルが現地名であるならば、なにか特別な理由があるはずだ。
しかし、アイスデビルの名の由来に関する、具体的な記述はどこにも見当たらない。

マダガスカルではどのような信仰が一般的なのか、調べてみた。
Wikipediaによると、マダガスカルにおいては、アニミズム信仰(自然等を崇拝する、土着的な信仰)が最も親しまれている様子。
いっぽう、国民の49%がキリスト教徒であるとのこと。
マダガスカルもキリスト教圏に含まれると考えるなら、アイスデビルはおそらく現地名ではない。

キリスト教圏で "デビル" が徹底的に忌み嫌われるわけではない。
子供たちはデビルが大好きだという。
実際、欧米の子供向けテレビゲームに "アイスデビル" という敵キャラクターが登場する。
ただ、アイスデビルの名の由来になったとは考えにくい。

思うにアイスデビルはアジアを経由し、ビジネス目的で日本に大量に輸入された…
ならば、アンダラクリスタル並みの価値を与えられている現状、またその不透明な(或いは呪われた)存在を、放置しておくわけにはいくまい。
ただし、アイスデビルが、かの人物の考案した高波動クリスタルであったとしたら、これ以上の言及は控えなければならない。
多少なりとも関わりを持った人間を責めようなら、憎しみや悲しみが生まれる。
私はアイスデビルの正体を知りたい。
ただ、それだけだ。

実は私は過去に、その人物からいくつか鉱物を購入していた。
ご本人はおそらく、それをたどってこのブログをご覧になったのだろう。
私が氏から購入した鉱物は、全て加熱処理や放射線処理が施されており、切断面が顕著で、コレクションとしての価値は皆無であった。
また、奈良県産として購入したレインボーガーネットは光らなかった。
市町村の規定に従い、処分した。
ご指摘を受けるまで忘れていた。

もしあの赤黒いキャッツアイが飯盛博士の作品であったなら、博士に詫びなければならない。
飯盛博士のご遺族のお名前を出されては、ただうつむくしかない。
私にはあのキャッツアイが時代を超えて輝き続けるとは思えない。
血も滴るアイルデビル。
なんて恐ろしい響きだろう。
あまりの恐怖に、私は空を飛びたい気分である。
氷の悪魔が、暗闇の淵から密やかに微笑んでいる。




出品者様が飯盛博士のご遺族から受け継いだキャッツアイ。
商品解説にはなぜか私のヴィクトリアストーンの記事が。


25×25×7mm(チェーン40cm )144.40g



アイスデビルの正体がわかりました。詳細はこちらからどうぞ。

2012/07/13

サイババ・アッシュ


サイババの聖なる灰
Satya Sai Babas Sacred Ash
Babas Ashram, India



3日前、携帯電話が消えた。
朝起きたら消えていた。
私はよく物を失くすが、携帯電話は失くしたことがなかった。
幾度も消滅の危機に晒されながら、奇跡的再会を果たすこと数回。
今や携帯電話の無い生活など、考えられなくなった。
自分だけの問題ではない。

思えば、不思議な携帯だった。
ネットは基本つながらない。
電話も頻繁に、途切れる。
月蝕を撮ろうとしたらUFOが映っている。
私の人生初の水没事故から生還し、私の身代わりに誘拐される(!)などの過酷な試練を耐え抜いたあの携帯電話は、確か昨年の震災の翌日 前日に発売された。
ネットがたまにしか繋がらないから、表示されるニュースは5日くらい同じ内容。
震災のことも、原発事故のことも、ずっと後で知った。
ただあの携帯は、テロリスト殺害のニュースを誰よりも早くひろった。
また、日本では地味な扱いだった、サイババ死去のニュースを誰よりも早く伝えたことを、今でも不思議に思っている。

2011年4月24日、インドのサイババが亡くなった。
日本は未曾有の震災の混乱の中にあって、話題に上ることは殆どなかった。
インドでは特に悪い噂は聞いていない(ダライラマのお弟子さんには会ったが、サイババのほうはご縁がなかった)ので、現地でどういう扱いだったのかはわからない。
エスニック雑貨店には今でも、サイババをモチーフにしたシールやお香、ポスターなどが並んでいる。
インドではアイドルやスポーツ選手のほか、神様や聖人をモチーフにした尊いアイテムが好まれる。
助けてくれる神様ばかりではないのは皆さまもご存知の通り。

先日倉庫から、興味深いものが出てきた。
鉱物ではない。
写真にある、サイババが奇術により宙から取り出すという、聖なる灰の入ったペンダントである。
このペンダントのイレモノ自体は市販されていて、複数の種類の石を持ち歩きたい海外のクリスタルヒーラーの間で人気がある。
まさか、サイババの灰を入れる人がいるなど、想像していなかった。
出処は海外、今から4年ほど前になるだろうか。
クリスタルヒーラーとして長年活動されている方で鉱物の知識もある。
日本人のように灰にご利益を求めることもない。
これは面白い、という不純な動機で譲っていただいた。
灰ならば鉱物に含まれるのかもしれないが、サイババの身体の一部なら有機物?
無人島に持っていきたい有機物?
今となってはもうサイババが取り出すことのない、希少物質ということでお許し願いたい。

サイババの聖なる灰のペンダントがイギリスから届いた。
袋に小分けにされた灰も付けてくださった。
お香を焚いた後にのこる灰のような、心地よい香りと絹のような手触りは、周囲の人々のいう「人を騙して名声を得、金儲けに夢中になっている男」とはかけ離れた清浄な印象だった。
どなたかに笑いと共にお届けするつもりだったが、いつの間にか私の宝物となっていた。
単にお香が好きだからかもしれない。
それ以来、私はサイババに対して否定的になれないでいる。

サイババの死去を伝える記事を先ほど見た。
震災直後だけに、ニュースとしての扱いは地味。
現実との闘いだった我々の目に、サイババがオカルトとしか映らなかったのも無理のないこと。
トリックの図解や分析は当たり前、 "あやしい能力を使って手から粉を出してみせる億万長者" としてのサイババの死が伝えられていた。
ただでさえサイババの評判は悪かった。
聴こえてこなかったが、なんとなく想像できた。
資産の使い途から察するに、もともとの身分は高くなかったのかもしれない。
成金っぽいところはあったのかもしれない。
日本での震災前後には既にお悪かったようで、義援金の件で話題になることもなく、私たちの記憶から消えてしまった。
サイババの顔はマイケル・ジャクソンに少し似ている。
ファンの方には申し訳ないのだけれど、どこか共通するものがある。
スピリチュアルというより華やかに見えてしまうのも、マイナス要素のひとつかもしれない。

サイババが莫大な資産を慈善事業に投じたとあるが、これも誤解を生む表現に思う。
日本ではそれがパフォーマンスに過ぎないこともあるが、インドにおいてはむしろ当然のことなのだ。
金銭だけでなく、日常風景に垣間見ることのできる、ヒンドゥ教に独特の世界観である。
その日の飯代のために、切符の購入代行業者が長い行列に分け入っても、文句を言わない人たちがいる。
長距離を走る夜行列車の指定席に強引に座ろうとする切符のない人間に、黙って席を明け渡す人たちがいる。
インドでは裕福な者が貧しい者に施すのは神のおしえ。
貧富の差が生まれつき決まっているから、宿命的なものなのだ。
インド人は、神に誠実であることを行動で示し、非暴力を尊び、カースト社会を生きる。
もちろんインドの抱える人口分の犯罪者がいるから、絶対ではないことを忘れないで欲しい。
私ならば、金と名声のためではなく、人を微笑ませ、希望をもたらすためにトリックを使うだろう。

インドの修行者を極めて現実的に描写している興味深い例:
http://chaichai.campur.com/indozatugaku/sadhuqa001.html

ここではサドゥと呼ばれるインドの修行者について、神秘を打ち砕くかのような内容が具体的に語られている。
私のような者が偉そうに評する立場にないことはわかっている。
筆者はずいぶん修行者に近い生活をされたと思われるから、及ぶわけが無い。
ただ、ホンモノらしき修行者を、偶然に私は垣間見てしまった。
私がその場で見て感じたことに非常に似ている。

かつてインドを旅したさい、私は144年に一度とされる大祭に出くわした(※その手の祭もたくさんありそうだが、調べた限りでは宗教行事としては世界最多の参加者を記録したとある)。
マハ・クンブメーラと呼ばれるその祭りには、インド各地から修行者が集まる。
集まると言うより、もはやガンジス河が修行者に埋め尽くされてよく見えない。
いろいろなタイプの修行者がいた。
神秘でもなんでもない。
インドにおける信仰とは文化であり、日常であり、生きることそのものなのかもしれない。
批判を承知の上で、あえて上から目線で書くならば、外国人がサイババの超能力が本物か否かを主題にするのは、価値観の違いを考慮しない未熟さの顕れに過ぎない。
ガンジス河のほとりで生活する "観光客向け" のインド人修行者に対し、外国人は闇雲に神秘を求めるか、まがいものと笑う。
彼らが生活するために修行しているのは明らか。
現地の人は何も言わない。
そうやって楽をして暮らしていくことに腹を立てたり、羨ましいと思うそぶりもない。
ホンモノかニセモノかを見分けるという発想すらないように見えた。
修行者もまた、施しを受けて生きる運命にある。
同時に崇拝の対象でもあるというのは我々にはない感覚だと思う。
上記のサイトにおける、サイババとサドゥは広い意味では同じ、という一節は興味深い。
サイババが特殊な宗教団体の指導者として君臨したというより、奇跡により出現したと信じたくなるような世界が目の前に確かにあった。
その後の経済的成長はインドを確実に変えたはずだから、晩年のサイババについてはわからない。
状況はむしろ好転したようだ。
サイババは施しを受けると同時に、施しをする立場にあった。
奇跡の人ではないかもしれないが、嘘になることは無かったはず。
もしあるとするなら、サイババに過剰な神秘を求めたか、まがいものと笑いたかったのだろう。

Wikipediaにおいては、さまざまな角度からサイババという人物について述べられている。
サイババに興味のある方は一読いただきたい。
私がインドを訪れた2000年冬、サイババはまさに試練のときにあったようだ。
国際的非難を浴びながらも、その信念は揺らぐことなく、現実とともに存在した。
インドでは国葬という形でサイババの死を惜しみ、敬意を表したものと信じたい。
サイババに対する誤解を解くという意味を込めて。

気になることがある。
今となっては激レアなはずのサイババの聖灰が、ここにきて国内で流通しはじめた模様。
サイババが出したとは書いていないが、そう受け止める人もいるかもしれない。
スピリチュアル・ムーブメントの高まりのせいだろうか。
真実は誰にもわからない。

このペンダントが、サイババのまた別の姿を垣間見る機会を与えてくれたのは事実だ。
私は物を消すという奇跡を起こしがちな宿命のもとに生まれたのだと信じることにする。
できることなら、もうインドには行きたくない。
それはきっと人生で最も不幸なときだから。
もしインドに究極の幸せがあるなら、インドから日本に働きに来る人などいない。
日本に神がいないからといって、インドの神々が助けてくれるとは限らないからだ。


30×5mm(本体) 計4.46g


携帯電話は本当に消えてしまいました

2011/09/04

ハウライト/マグネサイト


ハウライト Howlite
マグネサイト Magnesite
Zimbabwe



ハウライト(ハウ石)。
純粋・崇高・目覚めを象徴するといわれている。
発見者であるカナダの鉱物学者、ヘンリー・ハウ(ヘンリー・カウと一字違いですネ)に因んで命名された。
誰もが知っている、ありふれたパワーストーン。
トルコ石やラピスラズリの偽物として知られる、やっかいで紛らわしい石。

常識は、時に覆される。
もし、実際にハウライトを持っておられるなら、大いに自慢していただきたい。
なぜなら、本物のハウライトは現段階で、容易には入手できない貴重品だからである。
数万する標本も珍しくない。
いったいどういうことか。

実は、ハウライトとして現在流通しているのは、マグネサイト。
見た目はそっくりだが全く違う鉱物である。
どちらも染色が容易く、加工しやすい。
イミテーションの代表格としてきらわれるハウライト・トルコも、マグネサイトを染色したもので、ハウライトやトルコ石とは無関係。
戦後、ハウライトを染色加工した模造品が "亜トルコ石" として流通した名残りなんだそうだ。
ハウライトが次第に入手困難になってきたため、その代用として、安価なマグネサイトが使用されるようになった。

これまでハウライトとされていたビーズやアクセサリーまでもが、イミテーションだったのである。
「真犯人は違うところに隠れていたのね!してやられたわ!」
少しニヤニヤしてしまう衝撃の展開。

先日、大先輩でもあるショップのオーナーさんから、ハウライトを購入した。
この件についてはご存じなかったとのこと、驚きのご様子だった。
さっそく受け取ったのが写真のお品。
つるつるの綺麗なタンブル。
産地はジンバブエ。
ジンバブエからハウライトが出るかどうかを調べていくうちに、ジンバブエ産のマグネサイトにたどりついてしまった。
素人判断で申し訳ないのだが、他の情報と比較・検討した結果、マグネサイトで間違いなさそう。

参考)ハウライトとの混同、類似についての指摘
http://www.purestone.com/index.php?main_page=product_info&products_id=3367

本物のハウライトを確実に手に入れるのであれば、原産地であるアメリカ・カリフォルニア産を探すしかなさそう(→現物と記事はこちら)。
ただしかなり大きく、高価。
今後、加工品も出回るようになるかもしれないので、少し待ってみるのもいいかもしれない。
アメリカ以外にも、カナダから上記のような結晶体として発見される。
カナダ産はダークブラウンの小さな結晶体で、私たちが見慣れたハウライトとは似ても似つかない。

※他にメキシコ、ロシア、トルコなどからも産出がある様子。また、マグネサイトとハウライトが共生して発見されるケースがあるとのこと。(以上、オーナー談)

模造品の問題は深刻だった。
ターコイズ、ラピスラズリのほか、スギライトなどの高価な石が、入荷後に偽物だと判明し、騒ぎが相次いだ。
業者のほうがむしろ大変で、卸元に返品できず在庫を抱えてしまったり、買っていったお客さんに無償で返金を申し出るなど、後始末に追われた。
それが元々なんの石であったかなど、気に留めている余裕すらなかったのかもしれない。
実際に鑑定でハウライトが出たケースは稀だったはず。

オーナーには申し訳ないことをしてしまった。
半ば営業妨害、お世話になった大先輩に対して、やってはいけないことだった。
にも拘らず、オーナーは、私の疑問に対し、さまざまな角度からご見解を示してくださった。
また、ハウライトとマグネサイトの見分け方に関する素晴らしい情報も頂戴している。
さまざまな方のご意見を参照しながら、今後も考察を続けて行きたい。

写真右は、オーナーから譲っていただいた、アメリカ産ターコイズ。
ハウライトは、ホワイト・ターコイズと呼ばれることがある。
これは、現地の先住民に珍重された、滅多に見つかることのない白いターコイズ、つまりハウライトを指しているのだと、どこかで聞いた。
仲良く並ぶこれらの石に、何の罪があろうか。

ビーズなどの販売にあたって、ハウライト=マグネサイトであると明記するショップが増えている。
知名度の都合上、致し方ないのかもしれないが、 "別名マグネサイト" という表記はいかがなものか。
ハウライト/ハウ石 Ca2B5SiO9(OH)5 はケイ酸塩鉱物にして、だいたいカルシウム。
マグネサイト/菱苦土石 MgCO3 のほうは炭酸塩鉱物にして、だいたいマグネシウム。
パワーストーンブーム初期の段階で、既にハウライトは出回っていなかったようなので、見分けがつかないというより、誰もホンモノを見ていないのでわからないということ?


28×20×13mm 10.85g


ご協力いただいた鉱物店オーナー、B様に心より感謝申し上げます。
情報提供有難うございました。

今週、話題性が確認された10の鉱物

What Mineral Would You Take with You to A Deserted Island?