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2012/03/27

ネコ石


ネコ石 Nekoite
Iron Cap Mine, Landsman Camp, Aravaipa, Santa Teresa Mts,
Aravaipa District, Graham Co., Arizona, USA



私の要注意石リストに長らく残ったままになっていたこの石を、ついに入手したので報告したい。
ネコ石(ネコアイト)という石がある。
写真の標本がそう。
岩にしかみえない?
よく見ると、しろくてふわふわした何かが生えている(本文下の写真左)。
この部分をネコ石といい、あとはオマケである。

実は、以前からこの石を探していたのだが、稀産鉱物であり、なかなか見かける機会はなかった。
あってもべらぼうに高かった。
また、日本でネコ石を紹介しているところは限られていて、本もあるらしいのだが、はっきりしたことはわからない。
海外のディーラー経由で知った。
先日、国内の有名な鉱物店にて、価格が大幅に下がっていたため購入したのが写真の石。

では何故ネコ石なのか。
オーケン石という石がある。
うさぎのしっぽともいわれる、しろくてふわふわした石で、インドを代表する鉱物の一つである。
ネコ石も、発見当初はオーケン石だと思われていた。
ところが少し違うのではという話になり、よく調べると微妙に違っていた。
そのため関係者が "Oken" 石を逆さから読み、"Neko" 石と命名したということである。
いろいろとツッコミどころが満載である。
譲っていただいた方にお話を伺ったところ、この荒業を決行したのは、日本人ではないらしい。

若い方はご存知ないかもしれない。
かつて筋肉少女帯というプログレバンド(友達がそう言ってた)の中心人物として活躍した、オーケンこと大槻ケンヂという人物がいる。
ココ3年ほど、レコ屋の元店主、T氏と近隣のミネラルショーへ出かけている。
T氏はオーケン石のところで毎回止まり、「オーケン石やぞ!」と騒ぐので、恥ずかしい。
ある歌も口ずさむ必要があり、非常に苦しい(本文下にリンクあり)。
インドからのオーケン石の産出は多く、入手も容易。
私もかなり初期から持っていた。
このネタも、日本ではわりと頻繁に用いられる。

ここでネコが出てくるのは、まったくの偶然。
オーケン石(OKENite)は、ドイツの Lorenz Oken 氏に因んで名づけられたというが、ドイツのオーケン氏は1851年にこの世を去っている。
ネコ石の命名は1955年、アメリカ人によるとされる。
日本人は関与していないとみられる。
日本のオーケンも生まれていたかどうかわからない。

ネコ石は他にカリフォルニア州、ブラジル、アゼルバイジャン、ウズベキスタンから見つかっているという。
現時点ではインドからは見つかっていない。
あれだけオーケン石が出るにも関らず、ネコ石は、出ていない。
哀愁をさそうこの石の面影が、まるで老いた猫のようにみえるのは私だけだろうか。

確かに、オーケンがネコを好きかどうかまで、私は把握していない。
解散後、彼が何をしているかもはっきり知らない。
ただ、以下の曲が入っているアルバムのジャケは、ネコなんです。
下に続くのは、世界にそれをアピールすべく、私が勝手に作った英作文です。
ネコ石の石言葉は、共時性と、未知なる可能性?




NEKOite: An anagram (reverse spelling in this case) of OKENite, for which it was originally mistaken.
In Japan, "Neko" means a cat,
"Oken" sounds just like a musician's name who loves India.
His song about longing to India has become the legend in Japanese subculture, which makes us smile always.
That's below;



参考:ドイツ語 Nekoit/ロシア語 Некоит/スペイン語 Nekoita


76×55×65mm  352g

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