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2011/08/07

ケセラストーン



ケ・セラ・ストーン
Que Sera Stone
Juazeiro, Bahia, Brazil



さきほど、友人が夢にでてきた。
最後に彼と会った時の言葉を思い出す。
「代償は大きかったけどね」
そのとおりだった。
自由に生きるからには、必ず代償を払わねばならない。

ケ・セラ・ストーンという石がある。
諸説あるが、かの有名な「ケ・セラ・セラ」の歌がネーミングの由来とされる。
表向きは、スーパーセブンで一躍有名になったクリスタルヒーラーのメロディ氏が発見、2008年のツーソンミネラルショーにおいて、初めて紹介した鉱物ということになっている。
しかし、その存在自体は有名で、ヒーリングストーンとしても以前から知られており、2007年の時点で私も持っていた。
もともと安価で、特に珍しいものではない。
このネーミングでなければ忘れられていたかもしれない。
いうなれば、このネーミングにこそ、メロディ氏の凄味が現れていると私は思っている。

当初は、一部で非難の声も聞かれた。
楽観主義の石。
いいかげん、無責任。
楽天銀行。
確かにそう解釈されてもおかしくない。
由来とされる「ケ・セラ・セラ」の歌は、日本では「なるようになる」と訳されている。

私が幼い頃、母がよくこの歌を歌っていた。
いつだったか、イギリス人ヒーラーに話したら、彼女の母親もそうだったとのこと。
彼女いわく、ピアノ越しに見えたその表情は、物憂げであったという。
不思議な一致だった。
なぜなら、私の母も当時、あまり幸せではなかったはずだからである。
楽観的な歌だとは一度も思ったことはない。
"Will Be, Will Be"
彼女は繰り返した。
英語では、そう、訳されているそうだ。

先ほど調べたら、ケセラストーンのビーズなるものまで販売されている。
おそらくメロディ氏を介さず、ブラジルから直輸入したものであろうから、ビーズ一粒300円などという不当な価格で売るとは、
天罰を心待ちにしているとしか思えない。
もし中華が仕組んだのならば、酷い皮肉である。

ともあれ、誰もが簡単に手に入れることができるようになった今、「ケ・セラ・セラ」の意味を問う理由などなくなったのかもしれない。
写真の石は2008年当時、メロディ氏の営業担当・ジャクソン氏という人から引っ張ってきたもの。
先のことを気にしていてはなにもできないから、今をあるがままに生きていこう…その歌の通り、この石は、あるがままに、自分の信じる道を迷うことなく進めるよう、力になってくれる。
私は、そのように解釈し、商品として紹介した。

ちなみに、青い部分は当初、ブルーオパールであるとされていた。
その後メロディ氏本人により、クォーツ(石英)であるとの訂正が入り、現在ではその部分について触れてはいけないことになっているようである。
メロディ氏が紹介する以前は、「フェルドスパーやブルーオパールなどが混在した岩」として流通していた。
まあ、どうでもいい。

誰もが自由に生きることに、一度は憧れる。
しかしその代償を前に、踏みとどまってしまう。
あるがままに、なにごとにもとらわれることなく生きる。
それ以上素晴らしいことがこの世にあるのなら、教えていただきたい。


40×23×20mm  24.0g

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