2013/03/07

スターブラリークォーツ


スターブラリークォーツ
Starbrary Quartz
Corinto, Minas Gerais, Brazil



私にとって最も衝撃のクリスタルが手元にある。
宇宙のおともだちである。

写真の石がそう。
スターブラリークォーツという。
Star+Library=Starbrary(宇宙図書館)。
宇宙規模の情報を宿しているという。
本当に宇宙からやってきたらしいから、ただことではない。
鉱物としては、蝕像水晶、アイスクリスタルと同時期に話題になったコリントクォーツ(流星のように刻まれた模様を持つ蝕像水晶)や雷水晶に酷似している。
膨大な情報を含んでいると聞いてレムリアンシードを思い浮かべた方も多いはず。
全く別のモノらしい。

産地はコリントとは限らない。
世界中からスターブラリーは発見されている。
レムリアンシードが太古の人々の記憶を宿すのに対し、スターブラリーは人智を凌駕し、宇宙の域にまで達しているということである。
ただ、その基準や定義はまちまち。
グリフ(模様)で判断するというが、その真偽は直観、すなわちリーディング能力の如何に委ねられる。
えちごやが喜ぶ要素が満載である。
信用ならない人物から買うべき石ではないことを先ず、強調しておきたい。

アメリカのクリスタルヒーラーの間で話題になっていたスターブラリークォーツを、先日運よく手に入れた。
美しいと感じたから。
動機はそれだけだった。
日本での状況が気になって、調べてみた。
しかし、ネット上を検索しても見当たらなかった。
以前から知られていたというけれど、日本にはまだ入ってきていない。
ある方と出会うまで、そう信じていた。

私は本当に運がいい。
先日ご縁あって鉱物をお譲りした女性が、偶然にもスターブラリーのマスターだった。
初めてスターブラリーを手にしてから一ヶ月と経っていなかっただけに、今でも不思議でならない。
スターブラリーがスターブラリーを呼んだとしか思えない。
実際、そういわれている。
私はスターブラリークォーツが日本にもかなりの量、存在しているという現実に直面することになった。
ネット上で検索しても日本語の資料が見つからなかった原因はつまり、私が "スターブレイリークォーツ" と誤訳してしまっていたため。
その方に出会わなければ、真価もわからず、追加でお願いすることもなかっただろう。
スターブラリーかどうか判断するには、信頼のおけるプロのクリスタルヒーラーの力が必要不可欠。
悪質な業者を通すわけにはいかないのだ。

スターブラリークォーツには、いくつもの種類がある。
カシオペア、プレアデス、アルサマイナー(ごぐま座)、レオ、オリオン、アンドロメダ。
それぞれの星雲に属し、異なる力を備えているという。
これらを見分けるには素人には至難の業。
商品として扱うにあたっては、全種類見ておく必要がある。
写真のスターブラリーはアルサマイナーで、流星のようなマーキングが目印だと伺っている。
複数の要素が混じることもある。
上記の6つの特徴を備えたスターブラリーを、マスタースターブラリーと呼び、高い霊性を持つ人のみが扱うとされる。

"スターブラリー" で検索し直してみると、出てくる出てくる。
価格は軒並み一万を越えている。
中には、怪しい石も混じっている。
スターブラリーの名を付けて売り出そうという魂胆が見え隠れする。
レムリアンシード同様、良からぬ人々にその名を利用されるのは時間の問題だから、非常に危険なクリスタルであることを強調しておきたい。
本物に出会うことなしに偽物を見抜くことはできない。
日本にも信頼のおけるディーラーは存在する。
前述の女性もその一人。
今回は彼女のご協力を得て、スターブラリーという謎の水晶について記させていただいた。

彼女曰く、持ち主には相応の能力が求められるという。
スターブラリーの種類を見分けられる程度のリーディング能力がなければ、スターブラリークォーツは動き出さない。
グリフ(模様)に触れ、何もわからなければ、あきらめるしかない。
これは重大な問題である。
レムリアンには鉱物としての明確な定義があった。
しかし、スターブラリーについては、相応しい人物が持たなければその価値は永遠にわからないということになる。
偽物は存在し得ない。
持つ人の霊性に委ねられる。
偽物を本物と信じ込んでしまうようなディーラーが扱うことはない。

本当のことは、誰にもわからない。
だけど、うちゅうのおともだちならきっと解る。
遠い宇宙の彼方から集まった孤独な星たちが今、ひとつになろうとしている。
人智を超えた、春か宇宙に魂を委ねるのもわるくない。
そんな、存在。




注意)この水晶に似た石をスターブラリーと解釈しないよう、ご注意願います。
あくまで霊的な領域においてプロが判断すべきものであり、模様や雰囲気が似ていてもスターブラリーかどうかはわかりません。
アメジストにもスターブラリーはありますし、これといって模様がない場合もあります。
一般的な蝕像水晶にスターブラリーの名を付けて販売するのは絶対におやめください。


105×21×12mm  42.26g

2013/03/03

クオーツ/クローライト


絵に描いたような昆布
Quartz, Chlorite
Kharan, Baluchistan, Pakistan



デリケートかつ複雑に入り組んだ水晶クラスターに、クローライト(緑泥石)のコーティングが施された、大自然の芸術作品。
パキスタンから届けられる鉱物にはいつも驚かされてばかりだけれど、これは本当に驚いた。
一箇所、折れてしまいそうな部分がある(本文下に拡大写真を掲載)。
遠き彼の地から、よくぞ無事に届けられたものだ。

春のえちごや大感謝祭にご協力いただいたディーラーさんから譲っていただいた類い稀なる標本。
そんな春のえちごや大感謝祭を目前にして、騒ぎは起きた。
ある女性が、私を裁判で訴えるというのである。
無断転載・名誉毀損などがその根拠と、激しい口調で主張されている。
無断転載・名誉毀損の憂き目にあったのは、私である(事例1/事例2)。
偽物の販売に私まで加担したことになってしまった以上、無念を晴らさねばならない。
しかしながら、ご連絡の取れない業者様までいらっしゃる。
警察からは、ネット上のコンテンツに対し裁判は現実的ではないとの助言をいただいた。
これではいたたまれないと、業者様が "私の文章を添えて堂々販売されている偽物の本物" を必死で集めてまわった。
他に抵抗するすべはなかった。
さきほどの女性の主張は以下の通り。



クリックで拡大します

聞けば、その方がお住まいの沖縄で裁判を執り行うというではないか。
私に沖縄まで行くような余裕はないのだが、なぜ沖縄などで裁判を行うのか不審に思った。
私のブログを無断転用された商業サイトさまも、首都圏や関西に拠点をお持ちであり、全員が沖縄に集まるとは思えない。
そもそも無関係な第三者が、裁判を起こすというのは現実的ではない。
業者様が裁判を起こすとなれば、真摯に受け止めるつもりであったが、被害者が誰なのかわからない状況での裁判は、素人からしても不可解である。
せめて自分のブログをお読みいただくよう説得したが、読む必要はないと主張されている。
申し訳ないがブロックさせていただいた。

翌日、賛同者を名乗る女性が登場した。
司法関係の方だという。
明らかに同じ人物である。



クリックで拡大しましょう

私は販売者ではない。
削除依頼に応じていただけないがために、無言の抵抗を行っているだけである。
便宜上販売としているが、そのために利用しているサービスにはけっこうな手数料がかかっているから、事実上儲けなどない。
利益が目的なのではない。
非暴力での抵抗のつもりだった。
わけがわからなくなってきたので、以下にまとめたい。


この人物にまつわる七つの謎

1)無断転載、名誉毀損の被害を受けたのは私である
2)裁判における、かの人物の立ち位置が不明であり、無関係な第三者が起こす裁判にどのような意図があるのかもわからない
3)私と業者さまの間で何が起きたかわかっておられない人物が、私に対して被害者感情を露わにするのは宇宙的に矛盾している
4)沖縄で裁判を行う場合、全員集まらない可能性が高い。特に店舗が実在しない(と推測される)澤田氏は法的にまずい立場であり、電話すらつながらないため、裁判への参加は困難を極める
5)諸費用は誰が負担するのかがわからない
6)司法試験を突破した人物が、法律を熟知していない
7)ネットの匿名性を利用し誹謗中傷を行うのは犯罪である


以上から、この人物は自ら裁判の被告になるために登場したという推測が可能である。
外国人説、障害者説については、私に対して差別を行った彼女と同じ過ちに繋がるから、避けたいと思う。
現状は全員被告である。
おおっと、石の話からずいぶんそれてしまった。
このクォーツ、どこかで見た覚えがある。
もしや、これ?(→写真/絵に描いたような昆布
そしてこの文体、何度も見たことがある。
もしや、これ?(→ヤフーオークションにすまう悪魔の化身こと澤田被告

確かギルギット産として購入したもの。
カハラン産だったのかもしれない。
鉱物が奇跡的にもとの形をとどめることがあるいっぽう、人はいかに壊れやすいものかと痛感した。
まさに絵に描いた昆布である。




50×40×32mm  23.81g

2013/02/26

ブルーターラクォーツ


ブルーターラクォーツ
Blue Phantom Quartz/Tara Quartz
Ippupiara, Bahia, Brazil



ブルーの濃淡を伴う幻想的な青水晶。
このブルーは、内包されたリーベカイトとオレナイト(ブルートルマリン)による発色とされている。
鉄分とみられる赤い不純物との対比が面白い。
ブラジルはバイア州イブピアーラとミナスジェライス州の二ヶ所から発見されている。
同じブラジル産出、針状インクルージョンを伴うインディゴブルーの水晶(俗にいうブルールチル)とは様子が異なる。

ターラとはチベット仏教の女神のこと。
ブラジルからずいぶん離れたチベットの女神が、なぜこの水晶の愛称となってしまっているのか。
解釈に戸惑うところである。
ニューエイジの世界では、ターラはよく知られた存在。
ドリーン・バーチュ氏によって、アセンデットマスターとして挙げられているのはホワイトターラ。
ブルーターラではない。
ブルーファントムクォーツと呼んでいるところもあるものの、一般にはブルーターラの名で親しまれ、ヒーリングストーンとしての人気は上昇を続けている。

私が最初にターラクォーツを手に入れたのは、4年以上前のこと。
色はどちらかというとグレーに近かった。
水晶内部に広がる風景は、曇り空に降り続く雨が大地を潤すさまを思わせた。
当時はものすごく、高かった。
ビニールの袋から出すのには勇気が必要だった。
このブルーターラは、このほどバイア州からまとまって発見されたもので、以前よりお求めやすくなっている。
どちらかというと小ぶりだが、ポイント状に結晶していて、変則的な結晶形と幻想的な青いファントムを楽しむことができる。

ターラは日本でいうところの多羅菩薩。
チベット仏教において重要な役割を担う観音菩薩にまつわる女神である。
一説によるとターラ(多羅菩薩)は、この世から絶えることのない苦しみを前に、観音菩薩が流した涙から生まれたという。
右目からは白いホワイトターラ、左目からは緑のグリーンターラが涙からそれぞれ菩薩に姿を変えた。
両者は対照的で、女性性と男性性、静と動、慈愛と救済、長寿と財運などに対応する。
ターラは七つの眼を持ち、この世のあらゆる苦しみや悲しみを見つけることができるとされ、チベットで広く信仰の対象となっているらしい。
中国政府から逃れ亡命するさい、人々に像を持ち出されたほどだったという。
遠きチベットの祈りを異国の地にもたらすターラ。
なんと永遠の18歳だというから羨ましい。

ところでブルーターラは何なの?
と思われた方もおられると思う。
実はターラには21の化身がいるという。
涙から生まれたという話と矛盾があるような気もするが…

参考:21のターラたちを描いたタンカ(サイト運営者さま
http://www.thangkacafe.com/21tarawithclothes.htm

青いターラさんは見つかっただろうか。
現在はターラというと白か緑が主流で、21すべてのターラが描かれることは滅多にないそうだ。
つまり、ブルーターラはチベットではあまり知られていない。
実際にブルーターラがどのような役目を担うのかについては、チベット仏教関連をあたっても見つからなかった。
では、どうしてブルーターラの名が出てきたのか。
欧米のニューエイジャーの中には、ブルーターラに導かれてしまったスピリチュアリストたちがいる。

参考:ブルーターラ(英語)
http://lightgrid.ning.com/group/tara/forum/topics/blue-tara

上記サイトにおいては、ブルーターラは海を象徴し、悲しみや障害を取り除き、幸せと喜びを運ぶと説明されている。
人々の霊的覚醒を促し、サマディ(悟り)へと導くのはブルーターラだったのである。
ブルーターラクォーツはスピリチュアルな目覚めを妨げるあらゆる困難を破壊し、すべての苦しみを癒すパワーを備える究極のヒーリングツールであり…
えっ?

ホワイトターラやグリーンターラより凄いんじゃないの?

思うに、ブルーターラクォーツには、欧米のクリスタルヒーラーたちの飛躍したスピリチュアリティが大いに関連している。
チベット仏教において信仰されているターラは、ホワイトとグリーン。
欧米のニューエイジ界隈で注目されているターラはブルー、ということらしい。
ブルーターラはホワイトターラとグリーンターラの融合であるとしているところもある。
自然界には「ホワイトターラクォーツ」や「グリーンターラクォーツ」と呼べる色合いの水晶のほうが多く、ブルーはむしろレアなはず。
いや、過去には「ターラクォーツ」という名前だったような気がするのだが…
単にブルーをくっつけただけ?

以上から、ブルーターラクォーツは、誤解や発想の飛躍の結果生まれた特殊なクリスタルと結論づけられる。
本来のチベット仏教とは切り離して楽しむのがよさそう。
このブルーターラは小枝のようなポイントが飛び出した形状が面白い。
両端は一度折れてしまったとみられ、そこから新しい結晶がすくすくと成長している。
淡いブルーのインクルージョンが奥ゆかしい模様をおり成すさまは、ブルールチルとはまた違った魅力にあふれている。




63×23×16mm  21.74g

2013/02/24

マルチカラーアンバー


アンバー/琥珀
Blue Amber
Jambi, Sumatra, Indonesia



魅力的な鉱物が続々登場するインドネシアから、またもや面白い鉱物が見つかった。
数多くの島から成るインドネシア。
中でもジャワ島、スマトラ島、ボルネオ島は有名なアンバー(琥珀)の産地として知られている。
いずれも紫外線に反応して青く蛍光する。
色変化は顕著で、太陽光にすぐに反応し、青くなる。
そのため赤、紫、青、黄色といった多彩な色合いが現れるのが特徴で、その質や産出量はドミニカ産ブルーアンバーを超えるとの声も。

写真はスマトラ島から届いた上質のブルーアンバー。
太陽光で青く蛍光しているのがわかる。
まるでロジャリー産フローライトのような高貴なお姿だ(蛍光の様子は本文下)。
この産地のアンバーは、若干グリーンの入ったブルーに蛍光するようだ。

実は、全く期待していなかった。
祖父が戦争で行ってきたのがスマトラ島だったという理由でつい、購入した。
スマトラは第二次世界大戦において、戦争とは異なる闘いが繰り広げられた土地と聞く。
現地に向かった人々は、もっぱら大自然でのサバイバルライフに明け暮れたという。
つまり、戦争でスマトラに行った人々は、殺し合いとは無縁だったらしいのだが、南国でのサバイバルライフはひ弱な祖父には堪えたようだった。
このアンバーがみせる常識を揺るがす驚きの数々に、スマトラ島で祖父のが目の当たりにした現実と、その後の悲しい人生が凝縮されている。
いったいどんなところだったんだろう。
祖父が誰も殺さずに済んだのは私にとっては誇りだが、病んでしまうほどに過酷な生活だったのだから、気の毒である。

ブルーアンバーといえばこれまでドミニカ産がその代表格だった。
価格は恐ろしいことになっていた。
インドネシアからはドミニカ産を凌ぐといわれる質の良いブルーアンバーが数多く産出し、比較的安価で手に入るとあって、世界中の愛好家たちの注目を浴びている。
クリスタルヒーリングの分野でも取り上げられている。
今後価格は高騰するはずなので、今のうちに手にされておくことをおすすめする。
多くの原石が研磨加工用にまわされてしまっているのは非常に残念。
インドネシアという場所柄、ビーズにもなって流通を始めているのも確認しているが、見た感じは微妙。
原石ならではの美しさを存分に楽しむなら、早めのご購入をお奨めする。

なお、ボルネオ島のブルーアンバーは鮮烈なレッドの輝きが特徴で、ダイナミックな色変化が楽しめる。
興味のある方は是非手にしていただきたい。




30×23×14mm  6.26g

2013/02/22

リチウムクォーツ


リチウムクォーツ
Lithium Quartz
Cigano Mine, Bahia, Brazil



以前から大好きでたまらない石ががある。
リチウムクォーツという。
色はあずき色~ピンク。
赤や白の衣をまとっていることが多い。
リチウム成分が水晶内部に入り込んだもの、付着物として認められるものなど、その外観はさまざま。
ヒーリングストーンとしては有名で、リラクゼーションの石として人気は高い。

写真の石は赤色のインクルージョンを内包し、ファントムを呈している。
複雑な結晶形はブラジル産水晶ならでは。
研磨され、ビーズやタンブルとして売られていることも多いが、ポイント状の原石は実に見ごたえがあって変化に富んでおり、いくら集めても飽きないほど。

実はこの石、謎が多い。
リチウムは鉱物名ではない。
鉱物の成分のひとつである。
レピドライトなど、リチウムを豊富に含む鉱物が関与しているという説もあるという。
実際にどんな成分が内包されているかどうかは、分析してみないとわからないのに、色合いでリチウムクォーツと呼ばれてしまっている向きもあるようだ。

つまるところよくわかっていない。
リチウムクォーツの名は誤りであるとする向きもある。

リチウムクォーツは感情の高ぶりをおさえ、不安やストレスを軽減し、こころの平穏を取り戻すことができるといわれている。
リチウムといえば、向精神薬。
炭酸リチウムは気分性障害(そう病)の治療薬として知られているから、効能といいなんといい、リチウムのイメージで語られているのかもしれない。




××mm  g

2013/02/19

【豆知識】ダイヤモンドの選び方


ダイヤモンドを賢く選ぶには
How To Choose The Best Diamond



大好きなパワーストーンは?と聞かれたら、私はダイヤモンドと答えます。
古くから世界中で愛されてきたダイヤモンド。
パワーストーンとしては一般的ではありません。
なぜでしょうか。
そう聞かれたら
多くの人は次のように答えるかもしれません。

高いから。
興味がないから。
贅沢品だから。
似合わないから。
なにか恐ろしい感じがするから。

いずれも、ダイヤモンドそのものに興味を持つことそのものを避けておられる気がします。
興味を持って、調べて、よく見る習慣をつけていると、

実は、ダイヤモンドは500円くらいで購入できます。
必ずしも贅沢品というわけではないんです。
ダイヤモンドが贅沢品かどうかについては、私には判断しかねるところです。
写真のダイヤモンドはプラチナで三万円台ですから、パワーストーンのブレスのほうがかえって高いこともありそうです。

恐ろしい感じがする。

ある方から伺った言葉です。
実はこれ、うさこふも感じておりました。
昔々、五千円程度のチビダイヤの入ったペンダントを買ったんです。
どうも気分が悪い。
苦しい。
嫌な予感がする。
翌日には近所の神社に埋めにいきました。
パワーストーンなんて、まだ知らなかった頃ですが、本能的に神社に向かったのを覚えています。
いわくつきのダイヤを買ってしまったのかというと、おそらくそうではありません。
ただ、ダイヤモンドが恐くて買えずにいるという方はこうした体験をされたかもしれませんね。
さっそく考察してみましょう。

恐いダイヤモンドといえば、ホープ・ダイヤモンド。
インドから発見された青いダイヤで、その後持ち主が次々と悲惨な死を遂げたために、呪われたダイヤモンドとして有名になりました。
それから、ブラッディ・ダイヤモンド。
貧しい国では採掘されたダイヤモンドが戦争資金に変わっている。
戦争が血を思わせることからその名が付いたと聞いています。
こうしたいわくつきのダイヤモンドがブラックマーケットを通り、日本に入ってきている。
貧しい国々の人の悲しみや恐怖に共感し、良心からダイヤモンドを避けている方も多いかもしれません。
結論からいうと、呪われたダイヤモンドというのはある程度見分けられます。
そうです、安いものには訳があるんです。

冒頭のダイヤモンドが安かったのにも、訳があります。
では、みなさんはダイヤモンドを買うとしたら、何を基準にしますか?

1位:値段
2位:本物かどうか
3位:大きさ
4位:VVS2とか一般にいわれている基準をなんとなく
5位:いわれるがまま

※うさこふの脳内アンケート(修正あり)より

さて、値段ですが、これは重要です。
相場がある程度決まっているからです。
あまりにも高いのは問題ですが、あまりに安いものにも注意が必要です。
また、合計1ctと一粒1ctでは価値が全く異なりますから、合計のほうが安上がりです。
資産価値があるのは後者のみですね。

偽物を心配している方は多いかもしれません。
ダイヤモンドについては、古くから厳しい基準があり、鑑定書が付くのが一般的です。
鑑定書にある鑑定機関を見れば判断できますので、問題ありません。
わからなければ聞いてみましょう。
ただし、パワーストーンに鑑定書がついてきたら、詐欺を疑ってみたほうがよさそうです。
こんな手口が横行しています(→参考:ブラックマトリックスオパール)。

大きさです。
大きければ大きいほど良い、と思った人はさすがにいないと思います。
これが意外なポイントになるので、後ほどご説明します。

一般にいわれている基準というのは4Cのことです。
これは、ダイヤモンドの質を表す言葉です。
重要ですので、資料をあたってください。

参考:ダイヤモンドの鑑定書
http://www.nihongo.com/diamond/kantei/diamkans.htm

Cut(カット)Color(色)Clarity(質)Carat(カラット)、Cが4つで4Cです。
カラット(大きさ)とクラリティ(VVS1など)はわりと知られていますが、色とカットのほうも極めて重要です。
無色透明に近いダイヤモンドはD、不純物などで濁っていくに従って数値がup、遂にはZに至ります。
また、カットひとつで輝きが全く変わるといわれるのがダイヤモンドの世界。
高い技術は評価の対象になります。
ヨーロッパで職人たちが築き上げた技術を駆使し、美しいバランスを備えたカットを施され、ダイヤモンドの価値は決まるのです。
ハート&キューピッドと呼ばれるカットが最も高級品なんだそうです。
実は写真のダイヤモンド、カラーはD、カットも最高とされるハート&キューピッド。
実際の大きさより大きく見えるのは、輝きに優れているからです。
また、この上なく透明だというDの値は、ある目印になります。

このダイヤモンドが安い訳について説明します。
店員さんはよいことしか言いません。
パワーストーンと同じように、ある程度勉強して、後悔のないお買い物をしなければいけません。
安い理由はまず、小さいことです。
0.15ctしかありません。
しかし、カラーとカットが最高であるため、実際の大きさより大きく輝いて見えます。
ダイヤモンドは大きければ大きいほど不純物や欠損が目立ち、質は落ちます。
小さいほうが品質が良いものが多いというわけです。
大きさを追求すると、当然高額になりますから、ちょうどいいところで止めておくといいかもしれません。
最高級のダイヤモンドが1ctを越えると、桁が1、2桁変わるようです。
そして、このダイヤモンドが安かった第二の理由。
それは紫外線で蛍光するということです。

ブラックライトをあてると美しいブルーに輝きますから、レアストーンハンターにとっては嬉しいサプライズです。
蛍光性のあるダイヤモンドがきらわれるのは、太陽光で若干の色変化を起こすためです。
青に蛍光する場合は、ダイヤの輝きをより神秘的に見せることもあるのですが、黄色に蛍光する場合は失敗です。
石がくすんで見えるのです。
これは青ですから、私は折れました。
私が身につけているパワーストーンは、このダイヤモンドだけです。
このペンダントが来てから、不思議に良いことが続くんです。
以前購入し、神社に埋めたダイヤモンドとは何が違うのか…そんなことを考えていたある日のこと。

私はインターネットで見事なダイヤモンドを見かけました。
ある方の宝物ということだったのでお話を伺ってみると、どうもアヤシイ。
持つと幸せになれるダイヤモンドだとおっしゃいます。


そんなものは持ってみないとわかりません(現実)。

どうも、宝石カットの技術が世界一なんだそうです。
ある日本のカリスマが提唱した新技術だということですが、奇妙ですね。
中世から美しいダイヤモンドを極めるため、代々がんばってきたヨーロッパの宝石職人の技術に、たいしてキャリアもない日本人が勝てるというのは余程のことです。
宝石の世界でも名の知れた人物のはず。
しかし、聞いたことがありません。
ダイヤモンドの産地がしばしばわからなくなるのは、ヨーロッパで加工されているためなんです。
産地はアフリカだけではありません。
ロシアや中国からもダイヤモンドは産出しています。


さて、幸せになれるダイヤモンド。
大きさはなんと1ct超え。
価格は四十万程度とのこと。
内包物はみられませんから、かなりの質です。
おかしいですね。
安すぎるんです。

安いものにはわけがあります。
1ct超えで四十万は安すぎる。
問題は色です。

よくよく見ると色がくすんで見えます。
全体的に黄ばんでいるんです。
放射線処理で内包物を消し去ってしまった可能性があります。

参考:ためになる辛口宝石論
http://www.takara-kiho.co.jp/column/008.html

放射線処理という言葉はよく聞きますが、実際に何をどうするのか、意外に知らないものです。
原子炉にぶち込むそうです。
放射線処理というのは、いわば放射能で宝石を焼き殺してしてしまうことです。
ひときわ鮮やかな、青や赤、或いはブラックダイヤモンド。
現在入手できるこうした珍しい色目のダイヤモンドの大半は、放射線処理がなされています。
内包物を消し去って石のクオリティを上げ、たくさん売る必要があるんです。
どうも黄ばんでいると感じたら、放射線処理を疑ってみてください。
先ほどの幸せになれるダイヤモンドも、原子炉で被ばくしてしまった憐れな姿、ということになるのですね。

その方は原発事故を機にデモ活動に目覚め、熱心に原発廃止を訴えておられました。
よりによって被ばくダイヤをご自身の代わりにかかげるとは、皮肉なものです。
ご本人自慢のダイヤモンドは、原発がなければ作れません。
私が買ってすぐ埋めたダイヤモンドもおそらく放射線処理されていたのでしょう。
同じく放射能をあてて作られる人工モリオンで、気分が悪くなった時の感じに似ていたんです。
私だけではないようですから、本能的に危険を察知したということになるのかもしれません。
もし、気持ち悪いからダイヤモンドを避けていたという方は、質より色合いに注目してみてください。
もともとダイヤモンドは力の強い石です。
歴史がそれを物語っています。
放射能もまた、強いですから、不具合が起きてもおかしくありません。
放射線処理されていたかどうかは、素人の私には判断できません。
もし、被ばくダイヤを看板に、原発廃止を訴えようとされていたのだとしたら…
訳が気になります。

詳しいお話を伺いました。
どうも宝石を使った霊感商法の一種のようです。
「ダイヤモンドには全く興味がなかった」ような人をターゲットに、自社製品と低ランクのダイヤモンドを並べて買わせるという典型的な詐欺でした。
これまでにない素晴らしいカットがウリだといいますが、おかしいことは先ほど書きました。


ダイヤになど全く興味がなかった、というのがポイントです。


知識や比較対象など全くない状態ですから、このダイヤが最高だと信じ込んでしまいます。

カットだけが優れていても、石そのものが悪ければ、安く手に入ります。
放射線処理をすれば簡単、というわけですね。
ダイヤモンドだけに、安い買い物ではありません。

ルビーやサファイヤ、エメラルドなども人工処理を施して色合いを改善していきます。
放射線処理を行う宝石はダイヤモンドだけではありません。
パワーストーンの中にも紛れ込んでいます。
我々がいかに放射能に、原発に頼って生きてきたかということになります。
今や、あの騒ぎは忘れられてしまったかのようです。
世界は日本を恐れている。
被ばくダイヤがあやしく光輝きます。


宝石専門のみなさま、ツッコミをお待ちしております!

今週、話題性が確認された10の鉱物

What Mineral Would You Take with You to A Deserted Island?