Essays in Idleness

つれづれ石
雑談など。






四川省産DTクォーツとして6年ほど前に300円くらいで購入したもの。
石炭を内包する両錘水晶で、最近はほとんど見かけなくなりました。
先日、この石の加工品とみられるブレスを自慢されていた男性がいました。
まだ存在していたことにも驚きましたが、なんと彼、エレスチャルクォーツのブレスだとおっしゃいます。

実はコレ、数年前にシチュアンクォーツとしてH&E社のシモンズさんに紹介されたものの、あまりに汚いために注目されず、さらに中国人がシチュアンクォーツと大騒ぎで横流ししたためになかったことになった気の毒な水晶です。
エレスチャルクォーツではありませんが、さすがチャイナパワー。
男性はすっかり騙されてしまい、安いエレスチャルが手に入ったと喜んでおられます。
まさか汚すぎるといって封印され、もてあました中国人によって勝手にエレスチャルと付加価値を与えられてビーズになっていたなんて、ご本人に知れたら大変です。
安くて美しいから買ったそうですが、エレスチャルが付いてなかったら買わなかったはすですよ。
だって、汚いってシモンズさんも認めちゃった黒歴史水晶なんだもの…おおっと、そのまんまですね。


Quartz Crystal/w Carbon Inclusions from China




サチャロカマスターアゼツライト、サチャロカマスターグランドアースなどと呼ばれる水晶が出回っているようです。
サチャロカは南インドの地名。
鉱物の産地として記録上にはありませんから、大きな水晶が続々登場するというのは奇妙です。
こちらは善意でお譲りいただいた、サチャロカマスタークリスタル。
美しいマスタークリスタルですがインドは無関係で、おそらくブラジル産ではないでしょうか。
サチャロカマスターの真偽についてはこちらに追記しました。


Quartz Crystal called "Satyaloka Master" from Unknown




茶金石/紫金石/ゴールドストーンなどと呼ばれる、銅を混ぜ込んだガラス。今では偽物パワーストーンの代名詞になってしまいましたが、アヴェンチュリンの元祖ともいわれ、長い歴史があります。
先日の池袋ショーではグリーンを見つけました。ロシアの業者さんがお持ちだったもので、ウクライナ製だということです。グリーンの輝きに赤が入り混じるさまは、アンデシンを思わせます。
茶金石/紫金石についてはこちらからどうぞ。


Green Goldstone from Ukraine




いろんな色のムーンストーン。こんなにたくさん月の色があったらびっくりですよね。赤い月や青い月は不吉といわれますが、その実体はいかに。

MoonStone from India




世界的に入手困難となっているカコクセナイト入りアメジストから火が出ました!詳しくはこちらの記事にて。

Cacoxenite in Amethyst from Brazil




熱処理によって鮮やかなオレンジに変色させたアメジスト。
以前、同じものに天然シトリンという鑑定書をつけて販売していたお店がありました。訳を訊ねると「最近のシトリンは全て放射能で処理して作られているので、価値のあるものです」とのこと。
鑑定書が付属するのはダイヤモンドのみです。また鑑別書には処理の有無を記載するきまりがありますから(→詳細はこちら)、一体何があったのかと不安になりました。天然シトリンはまだ絶産していないはずです。


Heated Amethyst from Brazil




ラリマーではありません。ヘミモルファイトという石なんです。

Hemimorphite from China




街で見つけることのできる鉱物や化石。意外なところにありますので、見つけてみてください。

Ammonite in Osaka City




チャイナ・エメラルド。宝石質ではないため、かろうじて核兵器になるのを免れました。
宝石店でエメラルドのジュエリーコーナーに置いてあるのを見かけました。ネットでは、ブラジル産、またかの有名なムソー鉱山産として販売されている方もおられました。目印は黒っぽい母岩、原価としては200円程度ですので千円くらいが相場でしょうか。

Emerald from China




あったら嬉しいかもという漠然とした理由で購入したものの、送料半端無い、そして置き場に困るという大きな水晶。千円しなかったと思います。レコードキーパーが全体に見えると聞いて、気になってしまう人もいるかもしれませんが、買うと後悔します。大きければいいってわけじゃないのでした。

Crystal Quartz from Brazil




春のミネラルショーで、赤いオパールがピンクファイヤークォーツとして売られていました。ピンクファイヤークォーツは水晶ですから奇妙ですが、気になるのか売り場でお悩みの方もおられる様子。
写真は近年話題になっているエチオピアンオパール。虹色の輝きで知られますが、このようにピンクの遊色(輝き)が出るものも多く存在します。
「ピンクに光るからピンクファイヤークォーツだよ、ほら、浮かび上がるでしょう!」と言われたら、「いいえ、違います」と答えてください。
オパールもひとつの宝石ですから、違う名前で呼ばれることが気の毒でなりません。

Precious Opal from Ethiopia




数年前までファイヤーアゲートとしてビーズで流通していた石にそっくりです。虹色に輝くメキシコ産のファイヤーアゲートとは違います。私は、ファイヤーアゲートには二種類あるんだろう、という程度の認識でした。中国産だったのだとしたら、石が気の毒になってきます。

Agate from China




「ファイヤークォーツ」で検索してくださったかた申し訳ありません。これはレピドクロサイトの入ったベリルでした。ハーレークインクォーツにそっくりなのは、レピドクロサイトの紅色の煌きのせいでしょう。ヘマタイトを内包したベリルのほうは、5月初旬にとりあげました。いろいろあってややこしいものです。

Beryl with Lepidocrocite inclusions from Brazil




カルサイトです。モルダバイトに似ているため、ホワイトモルダバイトと呼ばれ、ヒーリングストーンとして人気があります。削ってしまえば炭酸カルシウムですので、ホワイトモルダバイトのビーズの偽物にはくれぐれも注意してください。鑑定にあたっては、霊能力が必要です。

Elestial Calcite "White Moldavite" from Arizona




絵に描いたような昆布です。 Green Chlorite in Quartz from Pakistan




こんにちは、サンタです。うっかりやってしまいました。
写真はペンタゴナイトというインドの石。
そうです、クリスマスツリーです!
ところが、ケースに入れて、得意げにふたをしたところ…

グチャ

潰れましたね。友人の目の前で。
ペンタゴナイトのように青ざめる友人。
在りし日のペンタゴナイトを飾っておきます。
サンタさん絶望の巻。

Pentagonite from INDIA




トリプライトです。
ブラジル産と書かれていることが多い石ですが、ブラジルから産出するというデータが少なく、色合いなども異なるようです。これに似たトリプライトは中国、パキスタンから出てます。
こちらはブラジル産として某ショップさんから購入したものですが、問い合わせしても応答が無いので、おそらく中国産でしょう。

Triplite, Location Unknown




地球上に初めて酸素を供給したとされるストロマトライト、砂漠で化石化するとこのような姿になるようです。

Petrified Stromatolite Fossil from Morocco


今週、話題性が確認された10の鉱物

What Mineral Would You Take with You to A Deserted Island?