2012/04/01

ローザサイト


ローザサイト Rosasite
Cumbres Vein, Level 6, Ojuela Mine, Mapimi, Durango, México



有名なメキシコ・オハエラ鉱山のローザサイト(亜鉛孔雀石)。
ビロードのような質感と、鮮やかなスカイブルーが美しい。
カルサイトやヘミモルファイトなどの透明結晶を伴って発見されることが多く、レンズの中で光るかのようなローザサイトの標本には圧倒される。
いっぽうで、シンプルなこの標本もまた、深い味わいがある。
黄褐色の母岩とのコントラストが青をいっそう際立たせている。

和名の亜鉛孔雀石は、まるで孔雀のような華やかさからその名を与えられた、のではない。
おおざっぱに説明すると、マラカイト=孔雀石+亜鉛=亜鉛孔雀石。
ということらしい。
マラカイトとローザサイトには密接な繋がりがある。
例えば、この標本がマラカイト化したところを想像していただくと、わかりやすいかもしれない。
ウッとなった方もおられるかもしれない。
ブドウ状に成長したマラカイトは、実に不気味である。
私もアレは無理である。
しかし、同じブドウ状でも、スカイブルーなら許せてしまう。
許さない方もおられるかもしれないが、少なくとも私は一目惚れであった。
いずれも銅の二次鉱物。
マラカイトより珍しいが、比較的安価で入手できる。

問題は、ローザサイトが非常にデリケートな鉱物であるということ。
触ったら潰れた。
オーケン石など、見るからにデリケートな鉱物なら覚悟はするのだが、これほど脆いとは思わなかった。
水や酸は禁忌である。
注意を怠ると、取り返しの付かないことになるからして、ローザサイトを手に取るさいには白衣及び手袋を着用のうえ、瞑想ののち臨みたい。
すると霊力が高まり、物事の真実が明らかになり、宇宙の真理までも理解できるという(「パワーストーン百科全書」より)。

実は今、困っている。
目が覚めて気づいた。
このブログの画像が、残らず外れてしまっている。
4月1日にこれは有り得ない。
元に戻すには、少し時間がかかりそう。

4月か。
もう春なんだな。
いつになく厳しい冬だった。
遅い春。
まだ向こう側にあって、届かない。


48×25×24mm  25.32g

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