2011/12/10

オレンジルチル


オレンジルチル
Orange Rutilated Quartz
Cotovelo Mine, Sertanejo, Bahia, Brazil



ルチルクォーツには様々なカラー・バリエーションがある。
写真のラフカットは、オレンジルチルと呼ばれている。
明るいオレンジ・カラーの針状インクルージョンが、くっきりと入っているのが特徴。
内包されているのは、ブルールチル(トルマリン)とは違い、鉱物学上のルチル(金紅石)のはず…なのだが、真偽のほどはわからない。
というのも、このオレンジルチル、数が極めて少なく、データが殆ど残っていないのである。

ゴールデン・オレンジ・ルチレイテッドクォーツ。
2006年にブラジルのコトビロ鉱山から250kgのみ産出、その後絶産したといわれている。
現在もわずかに出回っているが、原石など産地の特定できるものばかり。
当時はルチルクォーツがレアストーンになるなど、思いもしなかった。
なお、現在市場に流通しているオレンジルチルのビーズは、淡いイエローゴールド若しくはオレンジブラウンのルチルクォーツ。
コトビロ鉱山のオレンジルチルとは対称的に、極細の針が密集していることが多い。
このところ流通しているオレンジルチルのビーズに、頻繁にキャッツアイがみられるのはそのためか。

写真のオレンジルチルは、数年前のミネラルショーで、白人のディーラーがサンプルとして展示していたラフカット。
無理を言って何周目かでようやく譲ってもらった。
売り物は高すぎて買えなかったのだ。
コトビロ鉱山産のオレンジルチルが貴重品だとは知らなかったから、相当値切ってしまった記憶がある。
オッサンの苦笑いを今でも覚えている。
消えていくと言われながら残っている鉱物が多い中、人知れず消えてゆく鉱物も少なからず存在したということなんだろう。

金運、仕事運、勝負運をアップさせ、成功を勝ち取ることができるというルチルクォーツ。
夢を叶えるパワーストーンとして広く知られており、現在も人気は高い。
特にオレンジルチルは凄いらしい。
億万長者セレブ御用達。
とにかくパワーが半端ないとされておる。
持つ人を選び、自発的に上昇しようとしている人や、強い運気を感じる人の所に行こうとするという。

どうして私のところに来たのか。
まったくもって、疑問である。


コトビロ鉱山の資料を探していたらたどりついたサイト。
彼らが発見者?
http://www.minec.com.br/arq_news/0606.htm


60×31×16mm  25.25g

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