2011/09/24

スペクトロライト(各種)


スペクトロライト Spectrolite
Ylämaa, Etelä-Karjalan, Finland



二度目のご紹介。

スペクトロライトの名は、七色の輝きに由来するわけだから、当然七色の色合いがある。
しかし、七色!七色!と謳いながらも、実際に七色のスペクトロライトを紹介しているところはほとんどない。
私自身、「スペクトロライト=青く強い閃光を放つ鉱物」だと思い込んでいた。

そこで、今回はギャラリー形式にて、その魅力をご紹介させていただきます。
前回のスペクトロライトと併せてお楽しみくだされ。




スペクトロライトが発見されたのは1940年。
第二次世界大戦のさなかだった。
なんでもフィンランド軍が、ロシアとの国境付近にあるユレマーの地で、ソビエト軍の侵入を防ぐための穴を掘っていた際、青く輝く岩が見つかったという。

鉱脈の発見の瞬間だった。
軍を指揮していた将校は、奇しくもフィンランドの地質調査研究所長の息子であった。
研究は進められ、地質研究所長(親父?)によってスペクトロライトと命名されたという。




もともと1781年にロシアのサンクト・ペテルブルグに近い氷河からラブラドライトが発見されており、フィンランドからラブラドライトが出ることも推測されていた。
このようなとんでもないモノが出てくるということも、ある程度予想されていたのかもしれない。
しかし、地質学者が長年調査を続けていたにも関わらず、見つかることはなかった。
スペクトロライトの発見は、不思議な偶然が重なって実現したものだった。




スペクトロライトは、夢と深いかかわりがあるといわれている。
ラブラドライト同様、宇宙の叡智を運んでくるとされているが、そのメッセージはより深く難解であるという。
どんなメッセージが送られてくるかは、今宵の夢にて。


約30~60mm

今週、話題性が確認された10の鉱物

What Mineral Would You Take with You to A Deserted Island?