2013/03/10

マンドラビラ隕石


マンドラビラ隕石
Mundrabilla Iron Meteorite
Mundrabilla, Nullarbor Plain, Australia



前回うちゅうのおともだちをご紹介させていただいたところ、スピリチュアルだったというご意見が相次いだ。
残念なことに、うさこふにはスピリチュアルな要素が皆無である。
取り急ぎそれを表明しておく必要がある。

確か出始めはスピリチュアルカウンセリングだったか。
当時カウンセリングの勉強をしていた自分は、漠然とした不安を覚えた。
カウンセリングは占いや人生相談とは異なるはずだった。
不安は的中した。
カウンセリングは危険だと考える人も増えている。
人の人生を左右するという意味では、危険性は否定できない。
しかしながら、霊感商法の類いと混同されているのもまた現実。

そこで今回、まったくスピリチュアルな要素を感じさせない宇宙のお友達をご紹介させていただく。
マンドラビラ隕石という。
いろいろとツッコミどころが満載だ。
おどろおどろしいマンドラビラの名は、単に地名らしい。

鉱物を集めるようになってすぐ、購入した。
知識なんて全く無い状態で、どうしてこんなものを購入したのかわからない。
隕石といえばギベオン。
そしてロシアのシホーテ・アリンやアルゼンチンのカンボ・デル・シエロ。
購入した初の隕石がマンドラビラだったという方は他にいらっしゃるだろうか。

さきほど調べてみたら、意外に流通があった。
しかしながら私のこの素晴らしいマンドラビラに匹敵する標本は見当たらなかった。
このマンドラビラ、酸処理によってギベオンに似たウィドマンシュテッテン構造が現れるため、もっぱら処理されている様子。
サビを取り除かれ、ピカピカのシルバーのプレートに生まれ変わったマンドラビラ隕石たち。
まるで新品の工業製品のよう。
見た感じはギベオンとたいして変わらない。
鉱物市場の拡大に伴って、人々の興味はより珍しいもの、誰も持っていないものへとシフトしているが、不要な個性は取り除かれてしまうのが常だ。

マンドラビラ隕石は1911年、西オーストラリアのマンドラビラにて発見された。
種類としては鉄隕石(隕鉄)、専門的にいうとオクタヘドライトに分類される。
酸処理により、ウィドマンシュテッテン構造が確認できることは先ほども記した。
レアだとは思う。
こんなうちゅうのおともだちを持っているようでは、神秘のかけらもない。
恐竜のふんの化石だと言われても、どうか信じないでほしい。



今週、話題性が確認された10の鉱物

What Mineral Would You Take with You to A Deserted Island?