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2011/12/01

ブラジリアナイト


ブラジリアナイト Brazilianite
Conselheiro, Pena, Minas Gerais, Brazil



なぜだかわからないけれど、大好きな石がある。
パワーストーンの本には載っていない。
一度も売りに出さなかったし、誰にも話したことはない。
ブラジリアナイト。
鉱物を集めるようになって、真っ先に目を付けた。
その頃から希少石とされていたものの、今ほど高くはなかったように思う。

ここ最近、頻繁に見かけるようになった。
産出は激減していると聞いている。
にも関わらず、これまでにない素晴らしい結晶が多数流通している。
どうも最近、新たに産出があったようだ。
今年に入って流通が若干増えたこと、それに伴いヒーリングストーンとして注目されつつあることが原因か。
ブームをさかのぼれば20年ほど。
ブラジリアナイトの名前があがったのは、私の知る限りでは初めて。
いずれ幻の石になるのかと思っていたのだけれど、近々パワーストーンのガイドブックに登場することになるかも。

ブラジリアナイトは、グリーンを帯びた淡いイエローの色彩と、シャープな結晶形を特徴とし、宝石としても知られる希少石。
1945年に新鉱物として認定され、フレデリック・ポー博士によりブラジリアナイトの名を与えられた。
当初、クリソベリルと間違われたというのも無理はない。

写真の石は、欧州のコレクターからの流出品で、原産地から得られたもの。
宝石質とは言えないが、マスコバイト(白雲母)が彩りを添える、シャーベットのような標本で、一番のお気に入り。
そもそもなぜブラジリアナイトが大好きになったかというと、Fila Braziliaというイギリスのアブストラクト・テクノ・ユニットが大好きだったからであり、なぜFila Braziliaが大好きだったかというと、彼らのアルバムのジャケットに大好きな絵本の表紙が使われていたからであり、それはうさぎなのである(うさぎ好き)。
現在では、幻のアトランティス大陸と繋がる、魔法のストーンとして人気上昇中とのこと。

ある方からご指摘をいただき、考えた。
鉱物にパワーを求める方が多いことを痛感した。
そうした方に対して、私の文章は失礼極まりない内容になっていた。
申し訳なく思う。
いっぽう、鉱物を苦手に思っておられる方も多いようだ。
石に幸運を求める他力本願の類い。
そう受け止められても仕方ない。
もし石が能書きどおりのパワーを持っていたとしたら、今の日本は超能力者だらけになっている。
多数の死者を出した悲惨な震災も、原発事故による深刻な健康被害も未然に防げたはず。
パワーストーンを用いて復興を祈るのは立派なことだと思うが、本末転倒では。

幸せは石が与えてくれるものか。
真実は石が教えてくれるものか。
私にはそうは思えない。
すべては、持つ人の心にゆだねられている。


24×22×8mm  6.52g

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