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2011/10/21

恐竜のふんの化石


恐竜のふんの化石
Coprolite
Moab, Utah, USA



米ユタ州、中世代ジュラ紀の地層から発見される、恐竜の化石。
こちらはそのウンコの化石がジャスパーと化したもの。
もちろん天然色である。
臭いは無い。
鮮やかな色彩は、かつて排泄物であったなどとは思えないほどの美しさ。

化石は、生物や植物が、長い年月を経て石にかわったもの。
コプロライトは恐竜そのものではなく、恐竜が生活していた上で発生したエレメントである。
排泄物や足跡など、生命の活動の痕跡として残されたものは、生痕化石と呼んで区別している。
生痕化石の中で最も人気があるのがコプロライトだ。

人類が誕生する前に絶滅した、幻の恐竜。
恐竜たちはいったいどんな暮らしをしていたのか。
どんなものを食べていたのか。
便秘や下痢はあったのか。
想像は膨らむ。
実際、コプロライトは、その生物の活動の実態を知る上で、非常に重要な資料となる。
専門家により分析が進められ、太古の生命の秘密が明らかになっているという。

化石はどちらかというと男性に好まれる。
少年は化石に飛びつき、少女は水晶玉に見惚れるイメージ。
ときにグロテスクな姿をした化石に、抵抗感を示す女性は比較的多い。
私自身、アンモナイトをはじめ、貝類と虫系はすべてダメ。

コプロライトはかなり気に入って、いくつか集めた。
試しにと、コプロライトを販売してみたことがある。
ネタのつもりだったが、評判はすこぶる良かった。
興味を示された方のほとんどが女性だったのも意外。。

中にはめのう化していない、まんまウンコなコプロライトも存在する。
絵に書いたようなコプロライトも存在する。
興味のある方は、お食事を終えた上で、是非とも調べていただきたい。

写真ではわかりにくいかもしれないけれど、このコプロライト、かなりでかい。
アメリカのコプロライト専門コレクター(!)から譲り受ける際、サイズを誤認した。
米ではグラムでなくポンド表記。
計算が面倒なので、いつも直感で仕入れていた。
送料がどうも高いような気はしていた。
今も実家の床の間に飾ってあるはずだ。
少し派手だが、鑑賞石として違和感はないようで、今のところ誰も気づいていない様子である。

以前知り合った宝石ディーラーの台湾人女性に、「なぜ日本人はウンコを見て喜ぶのか?」と聞かれた。
私がコプロライトを買う様子を見て、不思議に思ったらしかった。
「日本では、犬のウンコを踏むと運がつくという言い伝えがある。幸せになれるのだから、喜ぶのは当たり前です。」
そう教えてあげた。
彼女は大喜び。
「これからは、ラッキーでハッピーになれるように、積極的に犬のウンコを踏むようにするわ!」
彼女の帰国後、旦那様はさぞ迷惑したことであろう。

コプロライトならそのような心配は不要。
そろそろクリスマスのネタづくりの季節、クリスマスプレゼントにコプロライトはいかがだろう。
お安いですぜ、プープ。


98×60×48mm  473g

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