2011/05/31

日本式双晶


日本式双晶 Japan law twin
長崎県五島市奈留島水晶岳(旧南松浦郡)



二つの結晶が84°34’の角度で接合し、ハート型になった水晶。
その定義は複雑で、ただ単にハート型にみえるだけでは日本式双晶とは呼ばない。
明治時代、日本で多く発見されたことから、ドイツの学者V.Goldschmidtが命名した。

世界中から産出するが、国産は透明感、形状など、どれをとっても美しい。
国外からはアメジストやスモーキークォーツ、シトリンをはじめ、さまざまな日本式双晶が見つかっている。
しかし、何かが違うのである。
きれいなものももちろん存在する。
全体的にボッテリしており、よーく肥えていて、どことなくマヌケ。
目を凝らさないと何処にあるのかすらわからない標本が多かったりする。
日本を代表する鉱物であるからして、常に国産を携帯しておくのが望ましい。

奈留島産は薄く平らな板状結晶。パーフェクト。
現在は天然記念物に指定され、採掘することはできない。
知名度が上がったのか、評価が高まったのか、相場は年々上昇している。
日本の国石として、ひとつといわず大量に持っておきたい。


20×16×3mm

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